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安全第一で「美味しい水」提供 アメックスと安全協力会

      

▲写真は挨拶する甲斐会長、上山社長、大会の模様

 株式会社アメックス(上山泰寛代表取締役)と安全協力会(甲斐文明会長=ありたや)は6月6日、宮崎市内で2025年度の安全大会を開催した。大会には、同社及び安全協力会の職員らが多数参加。「慣れた作業 心に宿る 気の緩み」を今期の安全目標に掲げ、全員参加で安全第一の作業に努めていくことを確認した。

 第一部の協力会総会で挨拶に立った甲斐会長は、高度成長期に整備された水道管が一斉に耐用年数を迎える中、少子高齢化に伴う就業者数の減少や技術者の高齢化、自治体の財政難等の課題を抱え、水道管の破損による道路陥没事故がニュースで取りざたされるなど、水道管の老朽化が深刻な社会問題になっていると指摘した。

 甲斐会長は、国内及び世界の水事情に言及し、豊かな水資源に恵まれた日本では、水道水に厳しい基準が設けられていることを説明。「子や孫の世代まで、質の高い水道を引き継いでもらいたい」と期待を込めたうえで、水に携わる仕事をしている者として「安全を第一に考え、美味しい水を提供していこう」と呼び掛けた。

 アメックスの上山社長は、建設業に於ける労働災害の発生状況に触れ、死亡災害の多くが建設業であること、転落・墜落災害が最多を占めていることを説明。危険予知活動を例に、現場で「目当て」を付けることの大切さを説き、「コミュニケーションを取りながら、一緒に安全衛生活動を展開していきたい」と意気込みを述べた。

 総会の議案審議では、24年度事業報告及び会計収支報告、25年度事業計画案及び会計予算案、役員改選案を原案どおり承認。25年度の事業計画では、総会や安全大会、懇親会・レクレーション、役員会を開催することを確認した。役員改選では、甲斐文明会長の再任などを承認した。

 大会の第二部では、安全表彰を受賞した宮越真也氏(エム設備)、安全目標を考案したダイキンHVACソリューション九州に表彰状と記念品を贈呈。会員代表の森比呂矢氏(アメックス)が、「工事の安全に注意し、現場での無災害を継続していくため、一切の不安全行動を撤廃する」と宣言し、参加者全員で今季の安全目標を唱和した。

■救命救急講座を開講

 総会の中では、宮崎市消防局宮崎南部消防署中部出張所から講師を招き、救命救急講座を開講した。講座では、参加者全員で専用のDVDを視聴して、周囲の安全確認や対象者の意識の確認、119番通報と他者へのAEDの依頼、呼吸の確認、胸骨圧迫、AEDの使用といった救命救急処置に係る一連の流れを確認した。

 その後、参加者は3つの班に分かれて、心肺蘇生に有効な胸骨圧迫を実践するとともに、音声ガイダンスに従ってAEDを操作した。胸骨圧迫の部位やテンポ、住所が無いへき地だった場合の対応を質問する姿がみられ、消防職員は「現場にいる人達が迅速に対応することで命を救うことができる」と協力を呼び掛けた。