門川町は、心の杜ふれあい多目的広場(心の杜近隣公園)の再整備に向けた基本計画案をホームページで公開した。遊具を含む施設の老朽化や遊戯環境の悪化等を背景に、時代のニーズに即した公園として広場全体の一体的な再整備を検討する。町内居住者等を対象に、6月6日まで基本計画案に対する意見を募集する。
心の杜ふれあい多目的広場は、町唯一の大型遊具が整備された公園であり、町内外から家族連れなど多くの利用者が訪れているが、2001年の供用開始から20年以上が経過し、遊具を含む施設の老朽化及び路盤の岩がむき出しになるなど遊戯環境の悪化に加え、時代のニーズに即した公園への改修が必要な時期を迎えている。
こうした状況を踏まえ、広場全体の一体的な再整備を検討するにあたり、公園施設や憩いの場の新たな配置等の見直しを行い、再整備の実現に向けた指針を整理した。
基本計画案では、「人が集い、地域がまとまる憩いの空間」を公園のテーマに設定。これを踏まえた基本方針として、①子育て世代が安心・安全に遊べる空間の創出②地域コミュニティの拠点となる空間の創出③緑によるくつろぎ空間の創出④平常時・災害時における防災活動に資する空間の創出―の4項目を掲げた。
このうち①に関しては、対象年齢別ににぎわいゾーン2箇所(0~3歳用、3歳以上用)を設け、年齢に合った遊具や敷地の整備を実施。にぎわいゾーンの中心に休憩施設を設置し、保護者が見守りやすい環境を構築する。路面の整備や手すりの増設を行うなどして転倒防止を図るとともに、駐車場の拡張やトイレの整備も行う。
②に関しては、多世代が同じ空間で遊べるよう、空間の仕切りを極力避けたスポーツゾーンを整備するとともに、来園者が集まり、コミュニケーションを取りやすい環境を構築する。思わず写真を撮ってしまうような「映えスポット」の整備も目指す。
③に関しては、季節を感じ、植物に癒やされる空間(緩衝ゾーン)を整備するとともに、山と海が調和した憩いの空間となるよう、自然を生かした環境の構築を目指す。④に関しては、スポーツゾーンを臨時ヘリポートとして活用することを想定する。
これらの方針を踏まえた導入施設として、バスケットゴール及びコート、健康遊具、乳幼児遊具、複合遊具、パーゴラ、ロング滑り台、テーブルベンチ、ミストシャワー、展望台、ベンチ、手足洗い・水飲場、四阿などを計画する。
今後は、次のステップとして施設整備に係る設計を行うにあたり、具体的な導入施設の比較検討や詳細な地形条件を把握するための測量を行う。また、設計時の工程を円滑に進めるため、事前に遊具の選定方法を検討しておくことが望ましいとした。