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牛島会長勇退、新会長に中村吉伸氏 宮崎県電業協会

      

▲写真は挨拶する牛島前会長、表彰式、総会の模様

 一般社団法人宮崎県電業協会(牛島宏会長)は4月24日、宮崎市内で2025年度の通常総会を開催した。総会では、24年度事業報告及び決算報告、25年度事業計画案及び収支予算案を原案どおり承認。任期満了に伴う役員改選では、4期8年会長職を務めた牛島氏が勇退し、新たな会長に中村吉伸氏(電工社)が就任した。

 冒頭の挨拶で牛島会長は、協会事業に対する会員の理解と協力に感謝の意を示すとともに、米国のトランプ関税により、世界経済の先行きが不透明な状況にあると指摘。日本の電気工事業界に及ぼす影響に危機感を示しつつ、山積する課題に対して「皆さんの意見や要望を踏まえながら、会としてしっかりと取り組んでいきたい」と述べた。

 議案審議では、24年度事業報告、24年度決算報告及び監査報告、25年度事業計画案、25年度収支予算案並びに会費の額及び徴収方法案、任期満了に伴う役員改選について慎重に審議を行い、いずれも原案どおり承認した。

 25年度の事業計画では、▽組織の連携と情報発信▽公共工事の適切な受注の確保▽人材確保と育成―の3つの基本方針を踏まえた実施計画を策定。組織の連携と情報発信では、関係官庁等への会員名簿の配布、ホームページ等を通じた活動内容の発信、防災訓練等への参加、地域貢献活動の推進、隣県協会との合同研修会に取り組むとした。

 また、公共工事の適切な受注確保を図るため、入札制度や労務単価といった諸課題について関係機関と意見を交わし、必要な要望・陳情等を行う。人材の確保・育成に関しては、学校訪問や担当教諭との意見交換、学生を対象とした現場見学会等を継続しつつ、会員の技術力の向上や経営の合理化を図るための講習会等を開催する。

 一方、役員改選では、各支部から推薦のあった理事及び監事の人事案を承認し、新理事による互選で会長に中村吉伸氏を選出した。就任挨拶で中村会長は、地方の声として、業界の窮状や会員の要望を訴えてきた牛島前会長の功績に感謝の意を示し、自身もその意思を引き継ぎ、「誇りを持って働ける業界にしていきたい」と意気込んだ。

 新役員は次の通り(敬称略)。
▽会長=中村吉伸(電工社)
▽副会長=中城直範(中城電設)、甲斐浩志(甲斐電機工事)、田之上正春(田之上電気)
▽理事=甲斐繁義(甲斐電工)、甲斐祐二(西南電気)、甲斐勝巳(旭進興業)、和田均(和田電工社)、堀内昌彦(琴弾)、開地俊昭(カイチ電設)、島田博良(島電工)、長友光広(はまゆう電設)、塚本祥晴(三桜電気工業)、岩本好史(トーエイ電設)、長野一正(ナガノ電設)、横山裕一郎(横山電氣水道商会)、宮元進一郎(宮元電設)、吉田祐一(吉田電気商会)、工藤純(九電工)
▽専務理事=川﨑茂樹(事務局)
▽監事=平山圭二朗(永幸電設)、松下大●(松下総合設備)。※●は示に右

■優秀施工者表彰に岩切さんと皆元さん

 総会終了後には、技術や技能、人格等に優れた現場従事者を表彰する2025年度の「優秀施工者協会長表彰式」を開催した。本県電気工事業界や協会の発展に多大な功績があったとして、岩切崇洋さん(甲斐電機工事)と皆元和久さん(電工社)に中村会長が表彰状と記念品を手渡し、更なる活躍に期待を込めた。

 岩切さんは、通算24年の経験を有し、電気工事・電気通信工事ともに数々の資格を取得。施工はもとより、徹底した現場の安全管理に努めている。皆元さんは、通算47年を超える経験の中で培ってきた知識や技能を活かし、的確な施工管理にあたるとともに、施工技術や安全管理の取り組みを通じて会社に貢献している。

 受賞者を代表して挨拶した皆元さんは、「栄えある賞をいただき、とてもありがたい」と受賞の喜びを語るとともに、「今後も後進の指導・育成や技術の継承に努めていきたい」と述べた。