▲写真は挨拶する清山市長、安全祈願祭の模様
宮崎市消防局が霧島5丁目に移転整備する「宮崎市消防局・北消防署新庁舎棟」の安全祈願祭と起工式が、4月18日に現地で行われた。宮崎市の清山知憲市長や宮崎市議会の前本尚登議長、消防関係者のほか、新庁舎棟の施工及び監理等を請け負う共同企業体の代表者ら約80人が参加し、神事を通じて無事故・無災害の完工を祈願した。
洪水浸水想定区域内に位置し、経年に伴う老朽化等の課題を抱える現在の消防庁舎を、霧島5丁目の消防局管理地に移転整備する計画。新施設は▽庁舎棟▽訓練棟▽車庫倉庫棟―の3施設で構成する。施設整備に係る基本・実施設計は、久米・岩切特定JVが担当した。計画では、26年度内の竣工及び供用開始を目指している。
このうち新庁舎棟は免震構造で、規模はS造4階建延べ5164.42㎡。建築主体工事を桜木・松本・井上特定JV、電気設備工事(訓練棟・車庫棟含む)を九南・小田・電工社特定JV、機械設備工事(前同)を江坂・生目・巴特定JVが施工する。工事監理は内藤・ごとう特定JV、設計意図伝達業務は久米・岩切特定JVが行う。
一方、訓練棟と車庫倉庫棟の規模は▽A訓練棟=RC造一部S造3階建延べ675.41㎡▽B訓練棟=RC造3階建延べ324.48㎡▽C訓練棟=S造3階建延べ66.12㎡▽車庫倉庫棟=S造2階建延べ550.56㎡―を計画。これらの付属棟の建築主体工事に関しては、今年度第2四半期に条件付一般競争で別途発注する。
18日に現地で行われた安全祈願祭では、宮崎神宮の神職が祝詞奏上や清祓いを、施主及び施工者等が地鎮の儀や玉串奉奠を行い、無事故・無災害の完工を祈願した。
起工式で挨拶に立った清山市長は、近年の自然災害の頻発化・激甚化に加え、異常気象による山火事が宮崎市鏡洲地区などをはじめ各地で発生していること、全国的な高齢化の進行に伴い、救急の依頼件数が右肩上がりで増えていることを踏まえ、「こうした状況の中で、新しい消防庁舎に寄せられる市民の期待は大きい」と指摘した。
新たな消防庁舎には最新の消防設備を備え、消防団が敷地内で訓練できる施設を整備するほか、地域住民が防災教育を受けられるなど「開かれた消防庁舎としての機能も期待している」とした上で、「災害対応力の強化や救急面での消防の役割を発揮できる中核的な施設として、新たな消防庁舎が市民の役に立てることを祈念する」と述べた。
一方、施工者を代表して挨拶に立った株式会社桜木組の櫻木博文代表取締役は、「地域の安全・安心を支える重要な事業に携われることは光栄」であり、「関係事業者と力を合わせ、高品質な施工と安全管理の徹底に努めていく。地域の安全や生活環境・周辺交通への影響の軽減を図り、無事故・無災害へ誠心誠意取り組む」と述べた。