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野球場リニューアル祝う、竣工式を開催 日向市

      

▲写真は竣工式の模様

 日向市が市民スポーツの振興及びスポーツキャンプの拠点として整備を進めてきたお倉ヶ浜総合公園の野球場リニューアル工事が完了し、2月2日に竣工式が行われた。市や地元経済・競技団体の関係者、リニューアルに携わった施工業者のほか、地元の野球少年や高校球児らが参加し、使いやすくなった野球場の完成を祝った。

 施設や設備の経年劣化への対応に加え、市民スポーツの振興や市民の健康増進、スポーツキャンプの誘致を見据え、市は2022年度から施設の全面改修に着手。22年度に施設整備に係る基本・実施設計を行い、23~24年度に本部棟や投球練習場の新築工事、球場の拡張工事などを実施した。総事業費は18億5千万円。

 具体的には、バックネット裏に観客席(1000席)と一体となった本部棟を新築。選手用ダッグアウトを約2倍に拡大するとともに、更衣室・バックスペースを備えたロッカールームを整備した。諸室に関しても、大会運営等で使用する本部室・放送室・会議室等を設け、市民利用から野球チームのキャンプまで対応できるようにした。

 球場に関しては、これまで93mだった両翼を100mに、同じく120mだったセンターを122mに拡張。球場内に設置していた投球練習用ブルペンを1・3塁側の場外に設置するとともに、平常時には一般利用もできる投球練習場を新築した。球速表示機能を備えた全面LED表示のスコアボードも新設した。

 施設整備に係る設計監理はエイト日本技術開発が担当。メインとなる本部棟新築工事は、内山・協栄特定JV、イワハラ・和田特定JV、甲斐設備工業、佐藤設備が施工した。財源には、国の補助金のほか、医療機器メーカー「メディキット」の創設者で、日向市出身の故・中島弘明氏から贈られた寄附金5億円を活用した。

 竣工式で日向市の西村賢市長は、子どもから大人まで快適にプレーできる環境が整ったことを受けて、市民に親しまれる野球場となることを期待。式典後には、地元高校球児のシートノックや地元中学生による記念試合が予定されていることを紹介し、「はつらつとしたプレーで、この野球場での初めての試合を楽しんで」と呼び掛けた。

 来賓祝辞で長友慎治衆議院議員は、自身も幼少期にプロ野球のキャンプを観戦していた思い出を振り返り、「新たな野球場が完成したことで、地元の子ども達が一流選手のプレーをより間近で感じることができる」と期待を込めた。また、関係者一同の協力のもと、「日向のスポーツシーンを一層盛り上げていきたい」と述べた。

 式典では、日向市出身の元プロ野球選手・青木宣親氏と黒木知宏氏、同じく広島東洋カープで活躍する日髙暖己選手から寄せられたメッセージ動画を披露。関係者及び子ども達によるテープカットとくす玉開披、餅まきで完成を祝った。同球場のリニューアルを記念して、2月16日にはプロ野球のファーム練習試合が行われる。

 野球場改修工事の施工者は次のとおり(順不同)=内山建設、協栄、イワハラ、和田電工社、甲斐設備工業、佐藤設備、辰工務店、藤建設、三矢建設、黒木建設、髙野建設、光技術開発、宗建設、七組、長谷川体育施設、五幸建設、ミウラ工業、あさひ産業、コーソク、伊藤冷熱工業、不二電気水道工業。