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木造家屋の労災防止へ安全パトロール 安全対策委

   
▲パトロールの模様

 建設業労働災害防止協会宮崎県支部の宮崎県木造家屋建築工事安全対策委員会と労働基準監督署は12月2日、宮崎・延岡・都城・日南地区に於ける木造家屋建築工事現場の安全パトロールを合同で実施した。各地区の委員会メンバーと監督署の職員が管内の工事現場を訪ね、労働災害の撲滅に向けた安全衛生体制などを確認した。

 木造家屋をはじめとする小規模建築工事における労働災害は、長期的には減少しているものの、依然として高い水準で推移している。こうした小規模建築工事に於ける労働災害の防止に向けて、同委員会が自主的に労働災害防止活動の促進を図るため、年に1回程度、管内の工事現場を対象とした安全パトロールを実施している。

 延岡地区で行われたパトロールには、延岡地区木造家屋建築工事安全対策委員会の髙見芳忠安全委員長や安全指導委員、延岡労働基準監督署の職員ら7人が参加。管内で稼働中の建築工事の現場を巡回し、担当者に作業内容等を尋ねながら、▽表示類▽保護具▽外部足場▽仮設電気の状態や配線▽丸のこの状態―などを確認した。

 パトロールは2時間程度かけて実施。終了後には結果報告会を開催し、各現場の安全衛生管理体制を報告・共有した。延岡労働基準監督署の前田明彦監督課長は、「安全対策に資金を回しづらいなど元請も苦慮していると思うが、労働者の安全を第一に考え、危ないと思った設備については改善等を提言しやすい環境つくりが必要」と述べた。

 髙見安全委員長は「安全パトロールを行うことで、少しでも労働災害が減少し、安全意識の向上に繋がれば」と期待を込めた。