一般社団法人宮崎県電業協会(中村吉伸会長)は11月11日、県立延岡工業高等学校の生徒を対象とした現場見学会を開催した。電気電子科の1年生40人が、延岡市の西階公園野球場や日之影町の大日止昴小水力発電所を見学し、電気設備の仕組みを学んだ。
見学会は、施工中または稼働中の県内施設を訪ね、電気設備等に関する知識や技術を習得することで、電気工事に対する理解を深めるとともに、将来の職業選択の参考にしてもらおうと、県内高校の電気系学科の学生を対象に開催しているもの。
西階公園野球場施設整備事業の現場では、延岡市アスリートタウン推進課の高橋泰成係長と建築住宅課の中田辰則係長が事業概要や整備状況を説明。60年ぶりの大規模な施設整備で、施設内に横幅約20mのLEDスコアボードが設置されることを紹介した。
また、電気設備工事を請け負う三桜電設株式会社の小田直申氏と川崎康平氏がそれぞれ工事の概要や進捗状況を説明。説明後には、両氏から説明を受けながら、受変電設備や発電設備、夜間照明設備やスコアボード設備など、施設内の施工状況や設備を見学した。
一方、大日止昴小水力発電所の見学では、大人発電農業協同組合の田中弘道代表理事が発電所建設の経緯などを紹介。発電所や取水設備を見学しながらて、水力発電の原理や必要な設備などについて説明を受けた。
見学を終えた生徒は、「普段見ることのできない発電設備等を見学できて勉強になった」「見学会に参加して電気工事についてもっと学びたいと思った」「今後の授業が楽しみになった」などと話した。
宮崎県電業協会延岡支部の中城直範支部長は、「見学会を通じて少しでも電気工事業界や地元企業への理解を深め、興味を持ってもらいたい。将来、地元で就職していただければ嬉しい」と期待を込めた。