▲写真は交流会の模様
宮崎地区電気工事業協同組合青年部(米澤孝二部長)は10月23日、県立宮崎工業高等学校で2025年度の「学生交流会」を開催した。電気科2年生の生徒を対象に、電気工事業や地元企業の魅力をPRしたほか、グループディスカッションを通じて、青年部員が自身の経験を交えながら、将来の進路選択等についてアドバイスした。
学生交流会は、進学や就職を控える学生の不安や悩みについて意見を交わし、魅力ある電気工事業や地元企業をPRすることで安心して業界に入職してもらおうと、宮崎県電気工事業工業組合の青年部協議会が主体となって開催しているもの。
開会式で青年部の米澤部長は、「交流会は私達が話すだけでなく、皆さんからも企業に望むことなどを発信してもらう機会。率直に意見を交わしたい」と挨拶。組合の島田博良理事長は、自身も同校電気科のOBであることや、これまでの経歴を紹介し、「現場の第一線で活躍する技術者から様々なことを学んで」と呼び掛けた。
宮崎工業高校の中別府勇治校長は、青年部員に電気の大切さや仕事の楽しさ、夢、技術を伝えてもらうよう求め、生徒達に対しては「プロフェッショナルの想いをしっかりと受け止め、人生が変わる一日にしてもらいたい」と話した。
交流会では、電気工事に関する実演体験として、青年部員の指導のもと、ケーブルの切断や圧着、電線管の曲げ作業に挑戦。8つの班に分かれて行ったグループディスカッションでは、インターンシップで感じたことや電気工事業に対するイメージ、仕事の魅力ややりがい、労働環境などについて青年部員と生徒が意見を交わした。
参加した青年部員は、自身の経験を交えながら、重宝される資格や仕事が忙しくなるタイミング、休日・給与の形態、独立するなどして経営者になった場合のリスクなどを説明。県内または県外で就職するメリット及びデメリットも説明し、「長い人生全体を見据えて、自身が歩むべきキャリアを考える必要がある」などと説いた。
宮崎県電気工事業工業組合青年部協議会の鎌田直樹会長は、建設業に於ける県内高校生の地元就職率が低調に推移している一方、暮らしや社会の基盤を支えるために必要不可欠な電気工事が素晴らしい仕事であることを強調。進学・就職にかかわらず、「電気に携わる仕事に挑戦してもらいたい」と期待を込めた。
■デュアル教育システムを修了
同日には、宮崎地区電気工事業協同組合が協力した「デュアル教育システム」の発表会も行った。電気工事に必要な各種研修や企業でのインターンシップで学んだことを生徒達がそれぞれ発表し、全てのカリキュラムを終えたことを証明する修了証を手渡した。
デュアル教育システムは、地元企業でのインターンシップと学校での学びを組み合わせて、地元で活躍する人材の育成を図ることを目的に実施しているもの。
同組合では、9月11日に電気工事の基本や安全を学ぶ講習会、18日にフルハーネス墜落制止用器具に関する講習会、25日に図面から工事原価を算出する積算講習会を開催。このほか、4日間のインターンシップ(就業体験)に会員企業が協力した。