▲就業体験の模様
宮崎県立宮崎工業高等学校の建築科2年生を対象としたインターンシップ(就業体験)が、10月14日~17日に宮崎市内を中心とする事業所等で行われた。生徒達が建設会社の事業所や現場事務所、建築設計事務所を訪問し、具体的な仕事の内容や現場のルール、仕事の魅力、勤労の大切さ、社会人としてのマナーなどを学んだ。
就業体験は、産業現場で実践的な知識や技術に触れ、専門教科に対する興味や関心を深めるとともに、生徒の主体的な職業意識を醸成することを目的に実施しているもの。建築科の就業体験には、一般社団法人宮崎県建築協会や一般社団法人宮崎県建築士会の会員企業が協力し、それぞれの現場や事務所等で行われた。
このうち、吉原建設株式会社が施工する「クロスモール花ヶ島店舗新築工事」の現場では生徒2人を受け入れ、施工管理の具体的な業務内容について説明を行ったほか、コンクリートの打設作業を見学。工事写真の撮影や墨出しにも挑戦した。3日目には現場の安全パトロールを行い、実際に使用するチェックリストに印を付けた。
就業体験に臨んだ石橋卓武さんと東郷栞太さんは、「同じ事を何度も確認するなど、安全に特に注意して仕事をしていることが印象に残った」と話し、今回の体験で学んだことを進学や就職に活かしたいと話した。指導にあたった入社3年目の貫巧さんは、「建設業に興味を持ち、探究心を持って勉強に励んでもらいたい」と期待を込めた。
一方、宮崎県建築士会に所属する株式会社那須設計の事務所では生徒1人を受け入れ、二級建築士の試験課題におけるプランニングを中心に、CADによる立面図など図面作成に関する指導を行ったほか、民間施設の新築工事に伴う起工式に出席した。
参加した生徒は、「より実践的な図面の作成や起工式への参加など、初めての経験ばかりでとても勉強になった」と話した。管理建築士の厨子幸治氏は、「自身が進路として考えている建築のことを今後もしっかりと学んでもらい、将来は本県の建築業界を担う人財に成長することを期待している」と話した。