▲写真は授業、見学の模様、講師を務めた入江教授
国立大学法人宮崎大学や国の出先機関、宮崎県及び市町村等の行政機関、建設関連団体などで組織する宮崎県「土木の日」実行委員会本部は、1月27日に宮崎市立古城小学校で土木に関する出前授業と現場見学会を開催した。同校の5・6年生約30人を対象に、土木に関する講義を行ったほか、宮崎市内で建設中のポンプ場を見学した。
出前授業と見学会は、子ども達に土木に対する興味や関心を深めてもらうため、11月18日の「土木の日」のイベントの一環として開催したもの。
講師を務めた宮崎大学工学部工学科土木環境工学プログラムの入江光輝教授は、11月18日が土木の日である理由や、土木が道路及び橋梁の整備、まちづくり、災害対応といった役割を担っている一方、自然環境とのバランスを保ちながら、快適で豊かな生活を縁の下の力持ちとして支えていることを、生徒達に分かりやすく解説した。
生徒達はその後、バスに乗って宮崎市高岡町の川原雨水ポンプ場築造工事の現場に移動。工事を所管する宮崎市建設部土木課の担当者が、過去の大雨で浸水被害が発生したことを理由に、行政とコンサル、建設会社の3者が協力しながら、大雨時に雨水を河川に排出するためのポンプ場を整備していることを説明した。
続いて、ポンプ場の電気設備工事や機械設備工事、場内整備工事に携わる三菱電機、荏原製作所、桜建の担当者が、それぞれの会社が受け持つ仕事の内容を紹介。学校のプールに例えて、ポンプ場の排水能力を説明したのち、隣接する堤防から敷地内部の模様を見学し、入江教授や宮崎市及び施工業者の担当者に質問を投げかけていた。
入江教授は、「土木は生活に密着しすぎていて、私達は当たり前のようにその恩恵を受けている。授業や見学会を通じて、子ども達にこうした土木の役割を気づいてもらうとともに、ひいては建設業界の中長期的な担い手の確保にも繋がれば」と期待を込めた。