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図書館複合施設の整備など 第3次日向市総合計画案

 日向市は、まちづくりの指針となる「第3次日向市総合計画」の最終案をまとめた。計画期間は、2025~32年度の8年間。「人と自然が響き合い、にぎわいあふれる共創のまち日向」を将来像に掲げ、その実現に向けて①子育て・教育②健康・福祉③産業・交流④生活環境⑤社会基盤⑥人権・市民協働―の各分野ごとに施策を設定する。

 将来像の実現には、全ての分野で総合的に施策を展開する必要があるが、限られた経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)の中で効果を上げるためには、選択と集中による施策の推進が必要となることから、計画期間内に優先的かつ重点的に取り組む「4つの基本戦略」に主要施策を設定し、市が抱える重点課題を効果的・効率的に解決する。

 具体的には、基本戦略①「安心してこどもを産み育てられるまちをつくる」ため、妊娠期から子育て期までの支援の充実、子育てと仕事の両立支援と環境の充実、学校ICTの推進と教職員のICT活用指導力の向上、小中学校適正規模・適正配置、小中学校施設の改修・整備、学校給食費の無償化、新たな図書館複合施設の整備などに取り組む。

 また、基本戦略②「安定した雇用と稼ぐ地域をつくる」ため、中小企業の労働生産性の向上と競争力の強化、多様な人材が働ける労働環境の整備、担い手の確保・育成と農業経営の安定化、適正な森林整備や災害に強い路網整備、木材の需要拡大や林業担い手の確保・育成、工業用地の確保と整備、若者や女性のニーズが高い企業誘致などに取り組む。

 一方で、基本戦略③「地域資源を生かして新しい人の流れをつくる」ため、持続可能な観光地域づくりの推進、国内外誘客による観光消費の拡大、総合体育館の整備推進と利活用の促進、スポーツ施設の整備、スポーツキャンプ等の誘致、サーフィン大会の誘致及びビーチの賑わいの充実、移住定住の促進などに取り組む。

 さらに、基本戦略④「安全・安心で利便性の高いまちをつくる」ため、災害弱者の円滑な避難支援と個別避難計画の作成、二次救急医療機関の支援と地域医療体制の確保、重層的支援体制整備事業の推進、多極ネットワーク型コンパクトシティの形成、中心市街地の空き地や空き店舗の有効活用、地域公共交通の維持・確保などに取り組む。

 これらの基本戦略を跨ぐ横断的な施策として、小・中学校のICT化による教育DXの推進、観光DX及びスマート農業の推進、新たな公共交通サービスの導入、介護現場の負担軽減、環境に優しい農業の推進、資源循環型の森林づくり、二酸化炭素(CO2)排出量の削減、地方創生SDGsの推進にも取り組む。