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建設業の魅力をPR、第一高校で出前講座 宮崎建協

      

▲写真は出前講座、見学会の模様

 一般社団法人宮崎県建設業協会は9月11日、宮崎第一高等学校の国際マルチメディア科及び電気科の2年生103人を対象とした出前講座と現場見学会を開催した。建設業が果たす役割や魅力・やりがいを伝えたほか、現在稼働中の建設現場を訪ねて現場の仕組みや工事の進め方を学び、生徒達が建設業に対する理解と見識を深めた。

 宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図ることなどを目的に、若年者の入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内高校に通う生徒を対象とした出前講座や現場見学会のほか、就業体験(実施主体は各地区協会)に積極的に取り組んでいる。

 出前講座では、講師を務めた川浦幸治理事(龍南建設株式会社)が、地域の安全や安心、人々の快適な暮らしを支える建設業の役割を説明するとともに、建設ビジネスの仕組み、土木と建築の違い、地方ゼネコンの役割、ICTをはじめとした最新技術を紹介。

 このほか、建設業がAIに代替されにくい職種であることを説明するとともに、AIの台頭を念頭に「ホワイトカラーからブルーカラーの時代になる」と指摘。建設業そのものが重要な時代に突入していく見通しを示した上で、建設業界への入職も選択肢の一つとして考えてもらうよう、生徒達に呼び掛けた。

 現場見学会は、桜木・和広・益田特定建設工事共同企業体が施工中の「ひなた宮崎県総合運動公園庭球場改修事業」の現場で開催。発注者である宮崎国スポ・障スポ局の星川竜二主任技士が、国スポだけでなく、国際大会や全国規模の大会、合宿拠点としての活用を目指し、国際基準に対応したハードコートへ改修していることを説明した。

 その後、生徒達は2班に分かれて、インドアコートとアウトドアコートをそれぞれ見学。担当者が現在の施工状況を説明するとともに、今後の計画や供用開始時期などを解説した。当日はこのほか、国土交通省九州地方整備局が発注し、横河ブリッジが施工する「日南志布志道路日南油津大橋上部工工事」の現場も訪ねた。

 見学会に参加した生徒は、「暑くて大変な中で作業されている姿に驚いた。働く環境が変わりつつあることを知れたので、職業選択の一つとして考えていきたい」と話した。同校の藤満靖徳教諭は、「生の現場を見ることで、漠然としていた建設業のイメージが掴めたと思う。今回の経験が今後の進路を考えるきっかけとなれば」と話した。