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工事検査や施工上の留意点など確認 技士会高鍋支部

      

▲写真は挨拶する木村支部長、三橋所長、研修の模様

 宮崎県土木施工管理技士会高鍋支部と高鍋地区建設業協会(木村尚人支部長及び会長)が主催する2024年度の「土木施工管理技術研修会」が、9月4日に高鍋町内で行われた。研修会には、管内の土木工事に携わる技術者約70人が参加し、安全で高品質な施工管理を推進するために留意すべき事項などを熱心に学んだ。

 挨拶で木村支部長は、今回の研修が土木施工管理技士の地位向上や工事施工に於ける専門知識の習得等を目的としていることを説明。建設業が地域の守り手としての役割を果たすためにも、「技術者として、適正かつ生産性の高い施工だけでなく、自然環境や安全に配慮することが大切」として、研修会の必要性を説いた。

 一方で、働き方改革の一環として、4月から建設業にも適用された時間外労働の上限規制に言及し、課題の把握と解決が喫緊の課題としたうえで、中長期的な担い手の確保を図るため、今まで以上に官民一体となった連携が求められるとの考えを示した。

 来賓挨拶で宮崎県高鍋土木事務所の三橋剛所長は、近年頻発する自然災害等への対応について感謝の意を示した。三橋所長は、人口減少や災害の激甚化といった社会情勢に触れ、循環型社会実現のためにも「社会資本の着実な整備と既存施設の最大限の利用が重要」として、更なる技術の向上に努めてもらうよう呼び掛けた。

 研修では、高鍋土木事務所工務課の飯干晶議課長が、土木事業概要として「経済を支えるインフラ」をテーマに講演。ストック効果の高い高速道路や河川・砂防、都市整備の事例を踏まえながら説明を行い、インフラ整備の重要性を解説した。

 宮崎県児湯農林振興局農村整備課の徳丸学課長は、「農業農村整備事業の概要」をテーマに講演。農業産出額や農地利用の現状を報告し、農業に於ける生産基盤の確立が県全体の発展に繋がるとして、農地整備の重要性と必要性を訴えた。

 研修ではこのほか、宮崎県工事検査課の内田豊光専任主幹が「管水路工の工事検査における指導助言事項等」、関文雄専門技師が「工事検査・施工上の留意点」について講演。検査の目的や指導助言事項等の施工上の留意点を具体例を交えて解説した。

 参加した技術者は、今後の業務に活かそうと、講師の説明した内容をメモに取るなどして、熱心に聞き入っていた。