建設ネット企画画像 四角 四角

し尿等受入施設基本設計、NJSが落札 日向市

 日向市は8月1日、指名競争で「し尿・浄化槽汚泥処理共同化事業し尿等受入施設基本設計業務委託」の入札を執行し、NJSが1256万円で落札した。し尿等受入施設の建設をPFI等事業として実施するにあたり、工種ごとの事業費の把握が必要であることから、し尿等下水道投入施設(受入施設)の基本設計を行う。

 し尿・浄化槽汚泥に関しては、市が運営・管理する「日向市財光寺汚泥処理場」で処理を行っているが、当該処理施設は竣工から約37年が経過。施設全体の老朽化が進行しており、処理施設の再構築が必要不可欠となっている。

 こうした中で、将来を見据えた安定処理のあり方として、下水施設との共同化を実施する方向性を22年度に決定。23年度には、し尿・浄化槽汚泥の下水施設との共同処理事業を実施するにあたり、効率的かつ効果的(経済的)な事業手法を選定する必要があるため、し尿・浄化槽汚泥処理共同化事業PFI等導入可能性調査を実施した。

 これまでの経緯を踏まえ、当該業務では、今後、し尿等受入施設の建設をPFI等事業として実施するにあたり、工種ごとの事業費の把握が必要であることから、日向市浄化センターで処理するためのし尿等下水道投入施設(受入施設)の基本設計を行う。

 設計対象水量は5700m3/日で、検討項目は▽基本条件の確認▽処理方式フローシート検討▽維持管理基本構想の検討▽配置計画の検討▽施設設計▽水位関係の検討▽施工方式の比較検討▽基本設計図書作成―の8項目。施設の構造はRC造、階数は地上2階地下1階建程度を想定する。業務の履行期間は2025年3月25日まで。

■浄化センター再構築もNJS

 1日には指名競争で「日向市浄化センター再構築基本設計業務委託」の入札も執行し、NJSが1705万円で落札した。し尿・浄化槽汚泥処理施設との共同化事業を契機に、水処理および汚泥処理施設ならびに浄化センター全体の管理機能も含めた施設最適化を目的とした再構築基本設計を行う。業務の履行期間は2025年3月25日まで。

 同市の公共下水道は、1381㌶の下水道全体計画のうち22年度末時点で約861㌶の整備が完了。一方で、残整備面積520㌶の整備期間は70年以上と長期化が予想されることから、23年度に汚水処理構想の見直しを行い、下水道全体計画区域の縮小を図るとともに、し尿・浄化槽汚泥処理施設の共同化を決定した。

 このほか、公共下水道ストックマネジメント計画に基づき、日向市浄化センターにおける改築・更新事業を推進しており、また、下水道施設の耐震・耐津波対策についても、ストックマネジメント計画との連携・整合を図りながら、対策を実施している。

 当該業務では、し尿・浄化槽汚泥処理施設との共同化事業を契機に、今後の日向市浄化センター施設全体について、これまでに着手済みの各事業(改築・更新、耐震・耐津波など)の視点からも再検討を行い、水処理および汚泥処理施設ならびに浄化センター全体の管理機能も含めた施設最適化を目的とした再構築基本設計を行う。

 設計対象数量は1万4170m3/日で、対象施設は管理棟や汚泥処理棟、機械濃縮棟、重力式濃縮タンク、汚泥消化タンク、最初・最終沈殿池など。検討項目は▽基本条件の確認▽処理方式フローシート検討▽維持管理基本構想の検討▽配置計画の検討▽施設設計▽水位関係の検討▽施工方式の比較検討▽基本設計図書作成―の8項目。