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無事故・無災害の完工を祈願 庭球場改修と管理棟整備

      

▲写真は挨拶する河野知事、祈願祭の模様、施設のイメージパース

 2027年開催の国民スポーツ大会に向けて、宮崎県は総合運動公園(宮崎市熊野)の庭球場を全面改修するとともに、隣接する管理棟を再整備する。設計・施工を請け負う桜木・和広・益田特定建設工事共同企業体とマスジュウ・宮崎設計特定建設工事共同企業体の2者は、8月8日に現地で安全祈願祭を行い、無事故・無災害の完工を祈願した。

 総合運動公園の庭球場は、国民スポーツ大会でテニス競技の会場となっていることから、現在のサーフェス(砂入り人工芝コート・24面)をハードコートに全面改修するとともに、このうち6面を屋根付・照明付のインドアコートとして整備する。また、インドアコート以外の12面の照明塔も改修し、国際水準の照明設備を整備する。

 一方で、既設の管理棟に関しても建物本体や設備の経年劣化が進んでいることなどを踏まえ、トップアスリート等の大会や合宿拠点として活用できるよう、施設の建て替えを行う。建替計画によると、新たな管理棟の構造は木造または木造と他工法との混構造、延床面積は650㎡以上を想定し、屋内コートへの渡り廊下を設置する。

 両施設の整備にあたり県は、公募型プロポーザル方式で設計・施工を請け負う事業者を選定。庭球場改修事業は桜木・和広・益田特定JV、管理棟再整備事業はマスジュウ・宮崎設計JVとそれぞれ契約を締結した。事業期間はいずれも26年3月31日まで。コンストラクション・マネジメント業務は、プラスPMが担当する。

 8日に現地で行われた安全祈願祭には、施主の宮崎県、設計者及び施工者の代表のほか、来賓として宮崎県議会や宮崎市、宮崎県観光協会、宮崎市観光協会、日本テニス協会、宮崎県テニス協会、宮崎県スポーツ協会、宮崎市スポーツ協会から多数が列席。祝詞奏上や清祓い、地鎮之儀、玉串奉奠を行い、無事故・無災害の完工を祈願した。

 施主挨拶で宮崎県の河野俊嗣知事は、3年後に迫った国スポ・障スポの開催やスポーツランドみやざきの更なる展開を見据え、日本を代表するテニス競技の一大拠点を整備できることに期待感を示し、国際大会や日本代表レベルの合宿の誘致、ジュニアイベント、車いすテニスを例に「ここをテニスの聖地とし、将来、四大タイトルを制覇できるような選手を輩出したい」と意気込んだ。

 来賓祝辞では、宮崎県議会の濵砂守議長、宮崎市の清山知憲市長、日本テニス協会の山西健一郎会長がそれぞれ挨拶。清山市長は「世界基準のテニスコートで選手や指導者を育成できることを、立地自治体として嬉しく思う」と述べた。山西会長は、世界基準のコートでプレーするトッププレイヤーを見てもらうことが、テニス競技の更なる振興にも繋がると期待を込めた。

 施工者を代表して挨拶した株式会社桜木組の櫻木博文代表取締役は、「国スポ・障スポ開催に向けたスポーツランドみやざきの重要な事業に携わることは光栄であり、このうえない喜び」として、「工事・事業に携わる一人ひとりが、責務の重大さを誇りと使命感に代え、安全かつ高品質な建物を提供するとともに、安全第一を徹底し、無事故・無災害を目指して全力を尽くす」と述べた。