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安全衛生局長表彰に県プール工事など 宮崎労働局

      

▲写真は表彰式の模様

 宮崎労働局(坂根登局長)は、2024年度の「安全衛生に係る宮崎労働局長表彰」で、優良賞に3事業場、奨励賞に3事業場、安全衛生推進賞に2人を決定した。7月1日に宮崎市内で表彰式を行い、坂根局長が各賞の受賞者に表彰状を手渡した。

 24年度の局長表彰は、安全衛生水準が特に良好で、他の模範と認められる優良賞を、鹿島・大和・マスジュウ特定建設工事共同企業体が施工する「宮崎県プール整備運営事業建設工事」(宮崎市)、三菱重工業株式会社が施工する「日向バイオマス発電所建設工事」(日向市)、林業の小林愛林有限会社(小林市)の3者が受賞。

 鹿島・大和・マスジュウJVの現場では、管理者による計画的な安全衛生管理が実行され、様々な担当者に現場評価を受ける機会が設けられているほか、各作業ごとにリスクアセスメントを兼ねた作業手順書の作成、最大荷重の見える化、重機との接触を防ぐアラームの導入、墜落災害の危険体験会の開催といった先鋭的な取り組みが評価された。

 一方、安全衛生水準が良好で、改善の取り組みが他の模範と認められる奨励賞は、安全衛生担当者の行うべき職務を一覧表に明示するなどして可視化している株式会社池上冷熱(延岡市)のほか、ソフトウェア業のイー・アンド・エム株式会社宮崎事業所(宮崎市)、霧島酒造株式会社本社増設工場(都城市)の3者が受賞した。

 地域や団体、関係事業場の安全衛生水準の向上に貢献した個人を表彰する安全衛生推進賞は、高千穂地区建設業協会の松本健二事務局長と、建設業労働災害防止協会宮崎県支部の川名日出男氏が受賞。松本氏は安全衛生大会や安全パトロールの実施に努め、川名氏は各種講習の講師として安全衛生教育に尽力したことが評価された。

 表彰式で坂根局長は、「安全衛生活動の効果はすぐに現れるものではなく、日々の努力と行動があって、はじめて成果が上がる。これまでの地道な苦労があってこそ、労働者の方々が安全・安心で健康に働くことができる職場環境を築くことができた」として、引き続き、地域や事業場の模範として活躍してもらうよう期待を込めた。

 謝辞を述べた宮崎県プール整備運営事業建設工事事務所の百田茂所長は、「日々刻々と変化する建設現場で災害を撲滅するためには、コミュニケーションを活性化し、慣れや危険軽視によるヒューマンエラーを摘み取ることが重要」として、声掛けや指差喚呼、現地KYの重要性を強調。受賞を機に「無災害現場の達成と、皆が笑顔でいられる安全で快適な職場環境づくりに邁進する」と意気込みを述べた。

 当日はこのほか、安全衛生に係る厚生労働大臣表彰の伝達式も実施。国内関連8工場を相互巡視し、好事例等を共有するなど、企業内で安全対策を水平展開している富士フイルムワコーケミカル株式会社宮崎工場(宮崎市)に奨励賞を伝達した。