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心を一つにゼロ災害へ邁進 第一建設と協力会社

      

▲写真は挨拶する橋邉社長、大会の模様

 第一建設株式会社(橋邉正之代表取締役社長)は6月28日、2024年度「第66回安全衛生大会」を宮崎市の本社会議室で開催した。年間スローガンに掲げる「共に顔晴ろう、笑顔で約束、ゼロ災宣言」のもと、同社社員と協力会社が一体となって、無事故・無災害の達成に向けた取り組みを推進することを確認した。

 挨拶で橋邉社長は、安全推進計画に基づき、昨年度をゼロ災害で遂行できたことに感謝の意を示すとともに、同社が施工した林道工事が初の農林水産大臣賞を受賞したことを報告。ICT施工をはじめとする工期の短縮や最新技術の導入に加え、安全性向上のために見えない箇所を可視化したことが受賞に繋がったとの認識を示した。

 橋邉社長は、建設業を取り巻く環境について、「労務単価や一般管理費率の上昇が続き、良い方向に向かっている」とした上で、落札率と歩掛かり率のアップ、作業手順の安全効率のアップに取り組まなければならないと指摘。「今大会を契機として、心を一つにしてゼロ災害に邁進していきたい」と意気込みを語った。

 表彰式では、安全施工に努め、優秀な成績を収めた謙皇産業を表彰。また、労働安全標語と交通安全標語の入賞作品を考案した▽吉永雅勝氏(宮崎特殊工事)▽曾我部早苗氏(アクサ生命保険)▽福田和代氏▽橋邉堅斗氏▽田原誠氏▽梅元亮輔氏(矢野産業)▽外山加代子氏▽松浦一輝氏―を表彰した。

 24年度の安全衛生管理方針を発表した小野司常務は、三大災害の絶滅と交通災害の防止を目標に掲げ、▽安全管理意識の高揚▽作業環境の管理▽労働安全衛生マネジメントシステムの認証と継続的改善▽交通労働災害の防止▽メンタルヘルスケアの推進▽協力会社に於ける自主管理の強化・指導―に基づく対策に取り組むことを説明した。

 小野常務はこのほか、他県の森林管理署管轄内で発生した重大災害の事例と発生要因、再発防止策を発表し、周囲の状況に十分に気を配ることや、重機のオペレーターは必ずシートベルトを着用することなどを促した。

 19年6月にスタートした健康経営を担当する外山加代子氏は、社内会議での健康に関する情報発信や禁煙手当ての支給、朝礼時のラジオ体操といった取り組みを紹介し、より健康的で働きやすい職場を目指そうと呼び掛けた。健康経営を伴走支援するアクサ生命保険の曾我部早苗氏は、簡単にできるストレッチなどを指導した。

 安全の誓いを述べた橋邉堅斗氏は、災害復旧工事を含めた発注額が増加する中、安全管理体制の活性化を喫緊の課題と捉え、「人命尊重という人類普遍の基本理念に基づき、組織と個人が『災害ゼロから危険ゼロ』を常に目指し、快適な明るい職場づくり、働く者の安全と健康づくりを積極的に推進する」と力強く宣言した。

 大会の第2部では、有限会社磯部組(高知県)の宮内保人氏が「中小建設業のDX」をテーマにオンライン講義を実施。「世の中の全ての物事は変わる。変化に抵抗しても意味が無い」として、常に「変化」を構築し続けるとともに、デジタルを活用して仕事の効率化(改善)やマネジメントを向上させることの重要性などを説いた。