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高校生が工事現場を見学、建設業の魅力PR 宮崎建協

      

▲写真は見学会の模様

 一般社団法人宮崎県建設業協会は7月8日、県立日向工業高等学校の建築科1年生を対象とした現場見学会を開催した。宮崎市内の住宅展示場でモデルルームを見学したのち、宮崎県プール整備運営事業建設工事の現場に移動。担当者が、工事の内容だけでなく、建設業の魅力もPRし、生徒達は建設業に対する理解と興味を深めた。

 宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図ることなどを目的に、若年者入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内工業及び農業高校の建設系学科に通う生徒を対象とした出前講座や現場見学会のほか、就業体験(実施主体は各地区協会)に積極的に取り組んでいる。

 鹿島・大和・マスジュウ特定建設工事共同企業体が施工するプール建設工事の現場では、発注者である宮崎国スポ・障スポ局の担当者が、2027年の大会開催に向けて、陸上競技場や体育館の整備も同時に進めていることを説明。設計者や施工者と入念に話し合いながら施設を整備する公務員の建築職の役割を紹介した。

 一方、現場事務所の小田原幸次郎副所長は、「自然災害から人々を守る」「人が生きていくための基盤をつくる」「文化的な生活を実現させる」など、建設というものづくりを通じて、安心・安全で快適な社会を実現することが建設業の役割であり、発注者、設計者、監理者、施工者の4者が連携して、建造物を整備していることを説明。

 また、今回のプール建設工事が、民間の資金とノウハウを活用するPFI事業として行われていることや、民間収益施設として、敷地内に放送局、大学・オフィシャルセンター、メディカル・飲食モールを整備することを紹介したほか、固定カメラの画像をモニターに示しながら、着工から現在に至るまでの工事の流れを説明した。

 現場に移動した生徒達は、担当者から作業内容について説明を受けながら、日本水泳連盟の公認を得るためにミリ単位の作業が必要になることや、水を無駄にしないための工夫などを学んだ。質疑応答では、建設業で働くために求められることを尋ねた生徒に、「ものづくりが好きで、あきらめない心を持つことが大切」と応じた。

 住宅関連への就職を希望している山田琉生さんは、「スケールの大きさに驚いた。見学会で学んだ建設業の基礎を、これからの勉強に役立てたい」と話した。