串間市は6月19日、指名競争で「串間市消防庁舎新築工事(建築主体及び建築附帯外構工事)」の入札を執行し、剣工務店が5億3230万円で落札した。浸水想定区域内にある現消防庁舎を総合保健福祉センター北側に移転整備する。工期は6月25日~2026年3月5日。公表価格は5億3930万円だった。金額はいずれも税抜。
建設から約40年が経過する消防本部・消防署(大字南方122)は、老朽化や狭隘化が課題となっており、最大規模の降雨で河川が氾濫した際の洪水浸水想定区域に立地している。市はこうした状況を踏まえ、移転整備に係る基本方針や機能等を盛り込んだ基本計画を22年度にまとめ、23年度に基本・実施設計を行った。
移転場所は串間市総合保健福祉センター北側敷地(大字西方唐人町、敷地面積約9253㎡)。計画建物の規模は、鉄筋コンクリート造平屋建、延床面積は約1628㎡とする。新施設は▽消防本部▽消防署▽共用部▽消防車両車庫―で構成し、屋上には降下訓練や引上げ訓練等で使用する訓練スペース(約400㎡)を設ける。
主要室として、消防本部には事務室及び会議室を配置。消防署には、指令センターやサーバー室、出動準備・防火衣収納室、防火衣洗濯室・乾燥室、女性専用室を新設するほか、訓練室やトレーニング室、食堂・休憩室、仮眠室、洗濯・シャワー室・トイレ、書庫・共用倉庫、ボンベ・ホース室、資機材倉庫―などを配置する。
屋外構造物に関しては、ホース乾燥塔(高さ12m)や放水壁、煙道、防火水槽、非常用発電機、貯水槽、消火栓、国旗掲揚台などの設置を計画。敷地内には、本部用駐車場(6台)や職員専用駐車場(23台)、来庁舎用駐車場(7台)を整備する。
当該工事では、庁舎新築に係る建築主体工事とこれに附帯する外構工事を行う。発注見通しによると、第1四半期に「串間市消防庁舎新築工事(電気設備工事)」と「同監理業務委託」、第2四半期に「同(機械設備工事)」をそれぞれ発注するとしている。建設工事や備品購入等を含む概算事業費は、16億3022万円を見込む。