建設ネット企画画像 四角 四角

ゼロ災へ手間を惜しまず行動を 増田工務店と増友会

      

▲写真は挨拶する増田社長、緒方会長、大会の模様

 株式会社増田工務店(増田祐介代表取締役社長)と協力業者でつくる増友会(緒方克則会長)は6月21日、高鍋町内で2024年「夏季安全大会」を開催した。大会には同社及び増友会の会員企業から多数が参加。同日に行った安全パトロールの結果報告や安全講話、安全宣言等を通じて、無事故・無災害の達成に邁進することを誓った。

 挨拶で増田社長は、働き方改革や労働環境改善の一環として、今年から新たに「ベテランと若手の融合」に注力していることを説明。ベテランが培ってきた技術力やノウハウ、若手のIT知識や実行力を互いに尊重し合い、不足している部分を補える関係になることが、建設業として生き残る道であり、他社との差別化にも繋がると述べた。

 安全に関しては、KYや健康管理を含めて危険を察する、その危険に対して一手間を惜しまずにしっかりと行動することを要請。また、同日に安全パトロールを行った作業所の雰囲気を紹介し、しっかりとした挨拶を会話に繋げ、仕事で声を掛け合える関係づくりが安全対策には不可欠であるとして、コミュニケーションの重要性を説いた。

 増友会の緒方会長は、梅雨時期から夏場にかけて懸念される熱中症対策について言及し、これを予防するためには、十分な睡眠やしっかりと朝食を摂ることが必要だと述べた。また、現場に携わる全ての者が安全を誓い合い、無事故・無災害を達成することが、それぞれの企業の発展に繋がるとして、更なる安全衛生活動の推進を訴えた。

 安全パトロールの結果を報告した株式会社サトウの丁良幸取締役常務と増田工務店建築部の野中克美氏は、歩きやすく綺麗な現場だったこと、熱中症対策としてミストファンや冷水機が設置してあったことを挙げた一方で、軽微な不備に対して指摘を行ったことを説明し、一人KYや風通しの良い現場づくりに努める重要性を説いた。

 安全講話では、安全指導員を務める労働安全コンサルタントの村尾保義氏が、ある発注者の言葉を引用しながら、事故が発生した際の責任の所在を説明するとともに、予定外作業の危険性に言及。これをテーマとしたDVDを視聴しながら、急遽、予定外作業が生じた場合の手順や、元請けと協力会社の連絡調整の手法を全員で考えた。

 品質安全管理部の藤田弘徳氏は、建設業に於ける昨年度の労働災害について、全国的には死亡者数・死傷者数ともに前年比で減少した一方、九州管内では増加したことを説明。全国各地で同じような事故が繰り返される要因の一つに危険感受性の低下を挙げ、「安全最優先で作業していると自信を持って言える作業員を育てて」と呼び掛けた。

 大会では、土木部土木課の大谷時王氏が「人命尊重の基本理念を再認識し、大会を契機として一層の安全活動を展開する」「労働災害を起こさない・起こさせないために、安全に配慮した作業計画と手順を遵守し、全員で労働災害ゼロを達成する」と宣言。大谷氏の発声に合わせて、参加者全員で「ゼロ災でいこう、ヨシ!」とコールした。