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声掛け、報告で危険の芽を排除 吉行産業Gと吉栄会

      

▲写真は挨拶する大畑専務、大会の模様

 吉行産業グループ(吉行輝真代表取締役社長)と協力業者でつくる吉栄会は6月20日、小林市内で2024年度の第24回安全衛生大会を開催した。今期の安全標語に「黄昏時 早目の点灯で『気配り、目配り、ハイビーム』」と「小さなヒヤリ みんなに声かけ 対策し めざそうゼロ災害」を掲げ、全員で災害撲滅に邁進することを誓った。

 吉行社長の挨拶を代読した大畑昭登専務取締役は、安全は人間が活動するうえで最も重要だが、個人の取り組みには限界があり、慣れや過信で完全に危険の芽を摘み取ることはできないと指摘。周囲からの声掛けや危険箇所の報告が更なる安全に繋がるとして、「立場にとらわれずに報告を行い、危険の芽を摘み取っていきたい」と述べた。

 さらに、「建設業には地域を守るという使命があり、災害時にはいち早く被災箇所を復旧し、ライフラインを守ることが大切」と強調。いつ起こるか分からない災害に対して、事業者及び個人それぞれが備える必要があるとして、「日頃から安全を意識し、私達が地域を守るとの思いを持って、日々の生活を送ってもらいたい」と呼び掛けた。

 表彰式では、優良協力会社や永年勤続者のほか、優秀な工事成績を収めた優良工事技術者、安全標語表彰の受賞者(後記参照)に表彰状と記念品が贈られた。

 法令講習では、小林警察署交通課企画安全係の本田誠係長が、安全運転シミュレーターを使用して車両運転時に潜む危険を解説し、道路だけでなく周囲の状況にも気を配るよう注意を促した。また、事故が発生しやすい時間帯や場所、事故の形態を説明し、信号交差点や信号の無い横断歩道を例に、先を予測する運転の実践を呼び掛けた。

 その後、安全対策として「目で学ぶ危険の体感実験」と題した動画を全員で視聴。保護帽や安全帯、安全靴といった保護具を正しく使用する重要性を再度確認したほか、重機による挟まれ、バケットの激突、吊り荷の落下、玉掛けワイヤーによる指挟まれ、電工ドラムの火災といった災害事例を自身に置き換えて、危険感受性を高めた。

 安全宣言では、社員代表の末永大誠氏が▽正しい作業手順を守り、危険ゼロの職場を目指す▽交通ルールを守り、安全運転を心掛け、マナーアップに努める▽健康管理に注意し、笑顔を絶やさず、明るく元気な職場をつくる―と宣言。大浦耕太郎氏の掛け声に合わせて、全員で「無災害を目指して頑張ろう」とシュプレヒコールを行った。

 大会ではこのほか、一般財団法人宮崎県社会保険協会の竹井佐輝子氏(健康運動指導士)が健康に関する講話を実施。適度な運動(アクティブレスト)によって疲労物質を血中から排出し、さらに交感神経を刺激することで、身体と心の両面を回復することができるとして、家庭や職場で簡単にできるストレッチ、マッサージの方法を指導した。

 表彰受賞者は次の通り(敬称略)。
▽優良協力会社=山之口左官工業、朝日工業テクノス
▽永年勤続者=西鶴松、大久津利光、楠元麻水、下ノ薗三郎、黒木五男
▽優良工事技術者=大畑宏信(宮崎県小林土木事務所発注=石氷川河川災害復旧工事外)、大浦耕太郎(小林市発注=野々崎・三ノ宮線道路改良工事)
▽安全標語(最優秀賞)=久保千春、勝目涼一。