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基本構想案まとめ意見募集 みやざきこどもセンター

 宮崎市は、児童相談所と一時保護所、こども家庭センターの機能を集約した「(仮称)みやざきこどもセンター」の整備に向けて、基本構想の素案をまとめた。宮崎中央公園の日本庭園部分を建設候補地とし、施設全体の規模は約3600㎡~約4600㎡と想定。最大規模(約4600㎡)の場合の建設工事費を29・6億円と概算する。

 様々な関係機関や団体と連携しつつ、子どもやその家庭に対して切れ目のない支援を行うための総合支援拠点として設置するもの。基本理念に▽子どもの安全・安心を最優先に考える▽子どもと家族が笑顔で過ごせるように一緒に考え、応援する▽子どもが自分の力を信じ、自分らしく生きることができる取り組みを進める―を掲げる。

 みやざきこどもセンターには、育児や家庭環境に関する相談に応じる従来の「児童相談所」の機能に加え、家庭での虐待等で保護が必要になった子どもを一時的に預かる「一時保護所」、全ての妊産婦や子育て世帯、子どもに対して、児童福祉や母子保健といった相談支援を一体的に行う「こども家庭センター」の機能を集約する。

 さらに、就学前児童と保護者が気軽に遊びに来ることができる「地域子育て支援センター」、子どもを一時的に預けたい時等に利用できる「ファミリー・サポート・センター」、子どもや保護者の心配事の解決方法を考える「教育相談センター」の機能も設ける。

 建設候補地に関しては、財政負担を軽減できる市有地であることを前提に、関係機関との連携や共交通機関の利用、周辺建物の状況、市民生活への影響の視点から、市の中心地に位置する6つの候補地について調査・検討を実施。その結果、宮崎中央公園の日本庭園部分(敷地面積約6000㎡)を建設候補地に設定した。

 導入機能を踏まえた建物の規模は、他市の事例を参考に、児童相談所と一時保護所で約3000㎡~4000㎡(2階建)を想定。その他の付帯施設の総面積を約600㎡とし、全体の想定面積を約3600㎡~4600㎡(建築面積約1800㎡~2300㎡)とした。これとは別に、駐車場90台(2250㎡)も確保する方針。

 設計や整地費用や調査、設計、備品等を除く想定建設工事費は、他の市有施設の建築単価等を参考に、1㎡当たりの建設単価を6万4400円とした場合、最小面積(約3600㎡)で23.2億円、最大面積(約4600㎡)で29.6億円と試算する。財源に関しては、市債(交付税措置有)や国庫補助金等を活用する見通しでいる。

 施設整備に係るスケジュール案では、24年度中に基本計画の策定や都市計画の変更を行う予定。25~26年度に基本・実施設計と埋蔵文化財調査、26~28年度に建設工事を行い、29年度当初までの開設を目指す。

 基本構想の素案は、ホームページや関係課、各総合支所・地域センター・地域事務所で公開し、市内居住者等を対象に7月4日まで意見を募集する。

基本構想案