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安全のABCでゼロ災害達成へ 志多組と協力企業

      

▲写真は挨拶する志多社長、大会の模様

 株式会社志多組(志多宏彦代表取締役社長)は6月13日、本社会議室で2024年の「安全推進大会」を開催した。7月に始まる来期の安全標語に「危険予知 『先見力』を発揮して 一歩先行く安全指導 摘み取れ現場のヒューマンエラー」を掲げ、協力企業と一丸となり、無事故・無災害の達成へ邁進することを誓った。

 挨拶で志多社長は、協力企業各社に感謝の意を示すとともに、これからも共に手を携え、建設の道を真っ直ぐに歩んでいくためには「何よりも安全が肝要である」と指摘。信用を売る請負業にとって、無事故・無災害は不可欠であり、ひとたび重大災害が発生すれば「それまで積み上げてきた信用全てが水泡に帰すことになる」と述べた。

 志多社長は、「全ての関係者の健康と安全を守るため、綿密な作業計画を立案し、手順やルールを定めても、実際に手を動かす一人ひとりがこれを完遂しなければ意味を為さない」とした上で、安全は作業する本人のためであることを強調。「安全の原点に立ち戻り、安全のABCを徹底して、無事故・無災害を達成しよう」と呼び掛けた。

 安全表彰では、同社施工の現場で安全衛生管理に対する取り組みが顕著だった協力企業と職長、現場所長、優秀標語の考案者のほか、事業継続計画の策定や安否確認システムの導入に貢献した特別賞の受賞者に、志多社長から表彰状と記念品が贈られた。

 安全講話を行った安全管理室の上村康夫室長は、労働災害の発生事例や再発防止策を示した上で、現場に見合った作業手順書を作成すること、計画段階からリスクアセスメントにしっかりと取り組むことが、事故の未然防止に繋がると指摘。ヒューマンエラーや慣れ・過信を排除し、実のある安全管理活動に努めてもらうよう求めた。

 安全への取り組みについて発表を行った大迫鉄工所の赤峰尚也代表取締役は、関係者間のコミュニケーションが労働災害防止対策の一つになると説明。いかに対策を講じていたとしても、ちょっとした油断や不安全行動で事故が起きてしまうことから、危険だと感じた作業に声掛けするなどして労働災害の防止に取り組みたいと話した。

 安全の誓いで土木本部の井出智也主任は、作業計画の入念な実施やリスクアセスメントを取り込んだ作業手順の定期的な見直し、関係者間の意思疎通と安全施工サイクルの実践などを通じて、「労働者一人ひとりが安全に働くことができる職場環境を確保し、全員が危険感受性を高め、無災害を達成することを誓う」と力強く宣言した。

 最後に、建築本部の脇田純二上席主任の発声に合わせて、全員で「ゼロ災でいこう、ヨシ!」と指差唱和を行った。

 大会ではこのほか、村尾労働安全コンサルタント事務所の村尾保義代表が「先人の知恵に学ぶ」をテーマに講演。「1メートルは一命取る」「一寸先は闇」「笑う門には福来たる」などを引き合いに、先人の言葉は過去の災害から得た教訓であり、災害を予防する知恵であるとして、これを踏まえた安全衛生活動や健康管理の重要性を説いた。

 表彰受賞者は次のとおり(敬称略)。
▽優良企業賞=大迫鉄工所、敬友開発、川畑建設工業、島田技建
▽優良職長賞=脇裕介(宮﨑ユニット工業)、赤木浩吉(森崎建設工業)
▽安全管理優秀賞=脇田純二(建築本部)、井出智也(土木本部)
▽安全管理優良賞=齊藤俊信(建築本部)、小永田福蔵(土木本部)
▽安全管理努力賞=留野重浩(建築本部)、木下秀一(前同)、請関芳則(前同)、中城清文(前同)、太田芳和(前同)、坂本康喜(土木本部)、内見貴彦(前同)、黒木英樹(前同)、島田宏彰(前同)、大生滉司(前同)
▽優秀標語賞=大仁憲司(土木本部)
▽特別賞=ソリューション事業室。