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省人化へDXやデジタル推進 インフラDXコンソーシアム

      

▲挨拶する黒木会長、総会、講演会の模様

 宮崎県建設業ICT推進コンソーシアム(黒木繁人会長)は6月7日、宮崎市内で2024年度「第4回総会」を開催した。23年度事業報告及び決算、24年度事業計画案及び予算案のほか、バックオフィスのデジタル化も推進することなどを念頭に、協議会の名称を「宮崎県インフラDXコンソーシアム」に変更する規約改定案を了承した。

 同コンソーシアムは、ICT(情報通信技術)を活用した建設現場の生産性向上や建設分野のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進するため、20年12月に県内の建設会社13社で発足。会員間の技術交流・向上を目的とした勉強会や現場見学会等を定期的に開催している。今総会までに会員数は37社に増えた。

 挨拶で黒木会長は、移り変わりが激しい建設市場の中で、今後更に人口が減少が加速し、人手不足を補うために匠の技術やノウハウを蓄積しておく必要があると指摘。そのための手法の一つがDXやデジタルであり、早期にこれに取り組む必要性を訴えるとともに、こうした動きを全国的に発展させ、業界・社会に貢献していく考えを示した。

 顧問を務める宮崎大学名誉教授の中澤隆雄氏は、「様々な取り組みを通じて、県内建設業のICT施工に多大な貢献をしている」として、更なる活躍を期待した。同じく中村安男氏(日新興業)は、AI技術の急速な進化を念頭に、DXを推進するためのデジタル、そしてAIに対する学びの場としてコンソーシアムのあり方に期待を込めた。

 議案審議では、23年度の事業経過を事務局が説明。ICT施工や建設DXのトップランナーによる講演会、会員企業が施工する現場でのICT技術講習と見学会、現場技術者をバックオフィスから支援する建設ディレクター制度に関する事例紹介、建機メーカーやリース関連会社による合同プレゼンテーションなどに取り組んだことを報告した。

 一方、24年度の事業計画に関しては、総会後に行う勉強会のほか、好評だった建機メーカーらによる第2回合同プレゼンテーション、建設ディレクター制度やソフトウェアメーカーのサービス紹介、県外先進企業の視察研修、建設業とデジタル人材(情報処理系の専門学校生ら)のマッチング会、会員企業の現場見学会などに取り組む。

■基調講演で最新技術など学ぶ

 総会後には、龍南建設株式会社の岩﨑征弘技術部長、2023年度のインフラDX大賞を受賞したDataLabs株式会社の田尻大介CEO、日経コンストラクションの眞鍋政彦編集長が基調講演を行った。総会に出席した会員各社の代表者に加え、行政や会員各社の技術系職員ら多数が参加し、講演内容に熱心に聞き入った。

 岩﨑技術部長は、「i-Constructionのさらなる展開/ICT施工の推進」をテーマに講演。行動履歴や機械稼働状況等のデータを活用し、現場全体を効率化するICT施工の新たな段階「ステージ2」に関して、AIカメラの映像データを活用し、資機材の予実管理やダンプのリアルタイム入退管理する事例などを紹介した。

 DataLabsの田尻CEOは、「3次元データで挑む建設業の変革」をテーマに、LiDAR付きのiPadで点群データを取得し、その点群データを3Dモデルに変換することで、配筋検査における検査項目の実測値を自動で帳票化する「Modely」(NETIS登録番号CB-230008-A)の機能や導入事例等を説明した。

 一方、日経コンストラクションの眞鍋編集長は、データやデジタル技術、環境技術、新人材、制度などを活用して業務や工事のプロセス、ビジネスモデルを変革するとともに、組織や企業文化・風土を変革して、競争上の優位性を確立、または業界の課題解決に貢献することが「本当のDX(土木トランスフォーメーション)」と提唱した。