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日本工営都市空間に設計委託 大淀処理場焼却炉代替施設

 宮崎市上下水道局は5月1日、指名競争で「大淀処理場汚泥焼却炉代替施設基本設計業務委託」の入札を執行し、日本工営都市空間が3234万4000円で落札した。下水汚泥を乾燥処理する「肥料・燃料化施設」の基本設計を委託する。公表価格は4005万6000円、最低制限価格は3090万1199円だった。金額は税抜。

 市は「2050年ゼロカーボンシティみやざき」の実現に向けて、大淀処理場で省エネ技術や創エネ設備の整備や、地域バイオマス活用による下水汚泥の更なる有効活用を図るCN処理場計画を策定。23年度に、下水処理場の脱炭素化事業を集中的に支援する国の「カーボンニュートラル地域モデル処理場計画」に登録された。

 このうち、創エネ設備に関しては、既設の焼却設備を廃止し、下水汚泥を乾燥処理して、乾燥肥料・固形燃料として有効利用を図る「肥料・燃料化施設」の整備を計画する。当該業務では、下水汚泥におけるバイオマス利活用の検討を行い、効率的かつ持続可能な事業を検討するとともに、要求水準書等の作成に必要な資料を整理する。

 業務内容は、①設計条件の整理②基本方針の決定③生成物の利用可能性調査④温室効果ガス削減効果の検討⑤施設計画と概算事業費の算出⑥事業方式・事業範囲の設定⑦適用可能な支援制度の整理及び費用対効果分析―など。期間は2025年1月17日まで。

 このほか、代替施設建設工事発注の際に必要となる要求水準書を作成するための申し送り事項を整理するとともに、PFI手引きに基づき、PPP/PFI手法を導入する場合は、代替施設整備事業の実施方針策定の見通しを24年度第3四半期までに公表する。

 一方で、CN処理場計画のうち、地域バイオマス活用に向けた「し尿等受入施設」に関しては、日本下水道事業団が簡易公募型プロポーザル方式で実施設計業務委託を告示し、4月10日に東京設計事務所と1600万円で契約した。施設整備に係る基本設計や地質調査、地形測量を行う。業務の履行期間は約8カ月としている。

 CN処理場計画ではこのほか、管理本館の照明設備LED化や主ポンプ更新に伴う電動機の高効率化、反応タンク設備(散気装置)の更新といった省エネ設備の導入、太陽光発電設備や電気自動車といった創エネ設備の導入も行う。これに伴い、消費電力量を約22%削減するほか、創エネルギー量を約580%増加させる。

■下北方配水池更新設計、アクアテックが落札

 宮崎市上下水道局は5月1日、指名競争で「下北方配水池更新実施計画策定業務委託」の入札を執行し、アクアテックコンサルタントが3030万円で落札した。配水池築造や既設配水池解体に係る実施設計、これに伴う地質調査業務を委託する。期間は2025年3月14日まで。公表価格は3264万2000円、最低制限価格は2619万7865円だった。金額は税抜。

 計画諸元は、▽下北方配水池新設(№6配水池)PC造V=8000m3▽既設配水池場内配管布設工=不断水工(φ700×600)1箇所、同(φ800×600)1箇所▽更新配水池場内整備工N=1式▽地質調査業務=φ66×10m×2箇所、土質試験1式▽既設配水池解体撤去(既設№6配水池)RC造V=6434m3▽解体配水池廻り配管撤去N=1式▽解体配水池跡地整備N=1式。