▲写真は挨拶する松本会長、総会の模様
一般社団法人宮崎県建築協会(松本純明会長)は4月23日、宮崎市内で2024年度「第29回通常総会」を開催した。総会では、23年度の事業報告及び収支決算のほか、建築の健全な発展や入札契約制度改正への対応、社会貢献活動の推進などを盛り込んだ24年度事業計画案及び収支予算案を原案どおり承認した。
挨拶で松本会長は、昨年度の活動実績として、各市町村に対する要望活動や宮崎県との意見交換、工業高校生を対象としたインターンシップ、会員現場の安全パトロールに加え、青年部による公共奉仕活動など、計画していた事業を全て実施できたことを報告。
今年度も引き続き、公共機関をはじめとした発注者等への要望活動のほか、担い手の確保・育成や働き方改革への対応といった業界共通の課題解決に向けて、様々な活動を推進していく考えを示し、こうした活動に対する理解と協力を会員に呼び掛けた。
24年度の事業計画では、「建築を通した県民の安全・安心の確保」「担い手の中長期的な育成・確保のための適正な利潤の確保並びに働き方改革の推進」を目標に掲げるとともに、▽発注者等への要望▽社会貢献活動等の推進▽建築の健全な発展への対応▽建築関連法や入札契約制度等の改正等への対応―などを重点施策に位置付けた。
このうち発注者等に対する要望では、庁舎や学校、住宅等の整備、公共施設のリフォームや耐震補強の推進、南海トラフ巨大地震に備えた施設等の整備のほか、地元企業育成のための優先的な工事発注、入札契約制度の適正化、適正な利潤を確保できる価格設定や契約変更、工事書類の簡素化等について提言・要望を行うとした。
一方で、建築基準法等の関係法令の改正や入札制度・各種手続きの見直し等について、必要な調査・研究を行い、会員に情報提供するほか、働き方改革や人材確保、外国人労働者の雇用、建設キャリアアップシステム(CCUS)についても、情報収集とこれらを実施する場合の課題等について検討を行う。
このほか、関係機関と締結している災害協定等に基づき、緊急時の支援活動を行うとともに、違反建築や建設リサイクルパトロール等に積極的に協力する。将来を担う若手人材の確保・育成に向けて、インターンシップの受け入れや、青年部及び女性技術者の会(チーム・ラポール)と連携した広報活動にも取り組む。
総会ではこのほか、水野学氏(水野組)を新たに監事に選任する議案も承認。総会終了後には、宮崎県県土整備部営繕課と建築住宅課の担当者を講師に招き、入札制度や積算基準の改定等に関する研修会も行われた。