宮崎県は、2月9日に発表した2024年度当初予算案に「環境配慮型県庁立体駐車場整備事業」として4億4772万円を盛り込んだ。太陽光パネルや電動車充電設備を備え、浸水時に一時避難施設となる5階建ての立体駐車場を企業局南駐車場に整備する。事業期間は24~25年度で、25年度末の完成を予定する。
県公用車への電動車の導入拡大等に伴い、外来・公用車兼用の立体駐車場を整備する計画。駐車場には、電動車両用充電器及び蓄電池を設置するほか、屋上に太陽光パネルを設置し、電動車等へ電力を供給する。南海トラフ巨大地震等への備えとして、浸水時には地域住民や県職員等の一時避難施設としても活用する。
施設の整備に際しては、設計・施工一括発注方式を採用し、公募型プロポーザルで事業者を選定する。公告時期は現時点で未定。事業の財源には、緊急防災・減災事業債や脱炭素化推進事業債を活用する。
事業による主な成果指標として、太陽光パネルの設置に伴い、CO2排出量を年間91.6㌧削減させるほか、現在12箇所ある公用車駐車場箇所数を26年度に4箇所まで縮減することを目標に掲げる。
県は、21年3月に策定した第四次環境基本計画の中で、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指すことを示している。自然環境に配慮した再生可能エネルギーの活用や電動車の導入拡大等を通じて、目標の達成を目指す。