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都城警察署庁舎は「現地で建て替え」 県警本部

 宮崎県警察本部は、12月4日に開催した県議会文教警察企業常任委員会で、経年劣化が進む都城警察署庁舎の建替方針等を示した。迅速な初動対応や住民の利便性などを理由に、庁舎は「現地で建替」を行う。2025年度に基本構想の策定、26~28年度に基本・実施設計、29~30年度に建設工事を行う予定でいる。

 1957年建設の都城警察署庁舎(都城市東町、RC造4階建延べ3236㎡)は、全国で最も古い警察庁舎。建設当初は2階建だったが、署員の増加等に伴い増築等を行って必要なスペースを確保してきたが、施設や設備の経年劣化が著しく、地域の治安維持の拠点として、地元からも早期の整備を求める声が寄せられている。

 こうした状況を踏まえ、県警本部は22年度から庁舎建替に係る調査・検討を実施。「事案発生の多い繁華街に近く、これまで同様迅速な初動対応が可能」「長年慣れ親しまれている場所であり、住民の利便性が確保される」「主要官公署と近接し、これまで同様関係機関との迅速な連携が図られる」ことから、現地で建て替える方針を固めた。

 警察署庁舎の整備ではこのほか、都城署同様に経年劣化が進み、浸水被害が生じている高岡警察署と、南海トラフ地震による津波浸水被害が想定される宮崎市阿波岐原町の一ツ葉庁舎(警察本部執行隊)を、国富町運動公園に移転して統合整備する計画を進めている。移転に伴い、「宮崎西警察署(仮称)」に改称することも検討する。

 新庁舎等の建設事業は、県が定める検討規程に基づき、VFMを算定した結果、費用削減効果が低いことなどを理由に、従来型手法で事業を実施することを決定している。現在は、事業スケジュールによると、24年度に基本構想を策定し、25~26年度に基本・実施設計、27~28年度に建設工事を行う予定でいる。