▲写真は出前講座の模様
県内外で広く事業展開するF・Cグループ(山下晃司代表取締役)は、11月19日に県立延岡工業高等学校で出前講座を開講した。担い手の確保・育成が喫緊の課題である建設分野に於いて、将来を担う若手の知識や技術の習得に役立ててもらおうと、定期的に開催しているもの。土木課の2年生40人を対象に、講義や実習を行った。
出前講座の座学では、測量事業や警備事業を中心とした同社グループの事業内容の説明が行われたのち、モニターや資料を用いて「メジャーロードカー」を紹介した。
メジャーロードカーは、時速40~80㌔程度で走行しながら路面にレーザーを照射し、凹凸やひび割れの窪みで生じた光線の変形を一定間隔で計測。計測車が捉えた画像から横断形状やひび割れの凹凸量を換算し、車両内部に搭載されているHDDに保存する。複数の処理機でデータを解析し、MCI(舗装維持管理指数)やPSI(供用性指数)、IRI(国際ラフネス指数)を算出することで道路形状を可視化する。
計測は昼夜いずれも可能。ひび割れに関しては幅1㍉以上のクラックを認識するほか、わだち掘れは横断プロフィールメーターの測定値に対して±3㍉以内、平たん性は縦断プロフィールメーターの測定値に対して±30%以内の精度で計測することができる。独自の自動解析ソフトを活用することで、解析に必要な人件費が低減でき、経済性も向上。また、人員を配置しないことにより安全性も確保できる。
座学後には屋外に移動し、生徒達が実際に様々な機材を体験した。講義で紹介した「メジャーロードカー」のほか、ハンディプロファイラ「するする君」や3Dスキャナによる計測の実演などを見学した。「するする君」は、大型の機械なしに、簡単にわだち掘れや平坦性、距離を計測できることを説明した。
受講した生徒は、「初めての経験で色々と学ぶことが多かった。他の最新式の機械などにも触れることで、仕事内容にも興味がわいた」と話した。