▲写真はイベントの模様
西都地区建設業協会青年部(末吉ゆかり部長)と宮崎県西都土木事務所(前田秀高所長)は11月15日、西米良村立西米良中学校で2024年度の出前講座を開催した。同校の全校生徒及び西米良村立村所小学校の5・6年生、両校の教職員を対象に、体験学習や出前講座を通じて、建設業が果たす役割や仕事の魅力、楽しさを伝えた。
担い手不足が深刻化する建設業に於いて、若手技術者の確保や技術の伝承は喫緊の課題として捉えられている。山積する課題の解消に向け青年部では、建設業の魅力や仕事のやりがいを子どもたちに広く発信するとともに、若年層の入職促進を目的に、16年から出前講座イベントを毎年開催している。活動は今年で7回目を数える。
開会挨拶で西都土木事務所の前田所長は、「今日の体験学習で楽しみながら、土木を学んでもらいたい。将来の職業選択の一つになれば」と話した。西米良小中学校の新名博校長は、「今後、自分が進むべき道を決めるうえで大切な時間になる。自分の知識を増やし、新しいことを吸収する時間にして」と生徒達に呼び掛けた。
校庭で行われた体験学習では、バックホウの試乗体験やドローン操縦体験、空間の情報を認識してコンテンツを表示するAR体験、土木クイズが行われた。バックホウの試乗体験では、生徒たちが操縦席に座り、目標物の運搬に挑戦。バケット先端に取り付けたフックを上手く使い、目標物を運搬していた。
一方、音楽室で行われた出前講座では、西都土木事務所の担当者が講師となり、建設業が果たす役割や公共工事の流れなどをスライドを使って紹介。西都地区建設業協会の青年部は、作業員として働く二人の若者「だいじろう」と「けいし」にスポットを当て、現場監督を目指して奮闘するDVDを上映し、生徒達の笑いを誘った。
バックホウの操縦に挑戦した生徒は、「最初は難しかったが、慣れると簡単に感じた。イベントを通して、職業選択の幅が広がった」と話した。青年部の末吉部長は、「体験学習を通して、少しでも土木の仕事に興味を持ってもらうことが願い。将来は、地元に貢献してくれると嬉しい」と、地元の未来を担う子ども達にエールを送った。
生徒を代表して挨拶した西米良中学校2年の德田煌志郎さんは、「土木について楽しく学ぶことができた。難しい作業や工程が多くあることも同時にわかり、作業をされている方々の凄さも改めて知ることができた」と感想を述べた。