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正しい知識で労災・防災の備え 日塗装と宮崎市塗装協

      

▲写真は挨拶する平原会長、堂地支部長、大会の模様

 一般社団法人日本塗装工業会宮崎県支部(堂地隆一支部長)と宮崎市塗装業協会(平原勝利会長)は、9月26日に宮崎市内で2024年度の「安全衛生大会・防災訓練」を開催した。大会には、県内各地から多数の会員が参加。技術研修や安全講話、安全衛生講習等を通じて、安全・安心な職場づくりに邁進することを固く誓った。

 開会挨拶で宮崎市塗装業協会の平原会長は、今大会は「安全衛生大会」と「防災訓練」を同時に行うことを説明。「安全・防災についてしっかりと考える有意義な時間と捉え、学んだことを各社に持ち帰り、共有してもらいたい」と述べた。

 今村章一郎安全環境委員長は、激甚化・頻発化する自然災害に言及し、「正しい知識と判断が防災への備えとなる」として、安全意識の高揚や防災に対する正しい知識を再考し、明日以降の業務や生活に活かしてもらうよう参加者に呼び掛けた。

 大会に先立ち行われた技術研修会では、日本塗装工業会宮崎県支部の吉川慎一郎技術委員長が「建築塗装におけるクレーム事例の検証及び黒皮鋼鈑/下地処理実施要領等」について解説。時間が経過した後に発生するクレームについて、事例を交えながら紹介したほか、ガムテープを用いて黒皮鋼材の表面を判定する方法を解説した。

 安全講話では、宮崎労働基準監督署安全衛生課の田邊圭課長が「労働災害防止」をテーマに講演。建設業に於ける労働災害の発生状況や具体的な災害事例、発生要因及び再発防止策を解説したほか、台風等による災害復旧工事の注意点、はしご・脚立災害の防止、熱中症予防対策、墜落制止用器具の選定ポイントについて説明した。

 安全衛生講習では、フクダ電子西部南販売株式会社の中村政昭氏がAEDについて説明。同社が取り扱うAEDを使用しながら、使用手順や管理方法を解説するとともに、参加者に対して、模型等を使った胸骨圧迫による心肺蘇生法を指導した。

 参加者を代表して安全宣言を行った有限会社ユニバーサル建材工業の松本勲氏は、「各社の職域での安全を守るため、一致団結して、労働安全衛生意識の啓蒙、安全作業の追求を実践し、明るい家庭・明るい職場を築くよう日々努力する」と誓いの言葉を述べた。

 閉会挨拶で日本塗装工業会宮崎県支部の堂地支部長は「我々の仕事は、身の回りに危険が潜んでいることを忘れてはならない」と強調するとともに、「労働災害が起こり得ることを念頭に行動していく必要がある」と注意を促した。