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小学生が土木の役割や魅力を学ぶ 出前授業と現場見学会

      

▲写真は出前授業、見学会の模様

 都城地区建設業協会女性部(宮島百合子部長)は1月19日、都城市立乙房小学校で土木に関する出前授業と現場見学会を行った。同校の5年生約40人を対象に、建設業が果たす役割や災害のメカニズムに関する授業を行ったほか、国道10号都城道路の建設現場で、ICT建機の操縦体験やドローンによる記念撮影等を行った。

 子ども達に建設業の役割や魅力を知ってもらおうと、女性部が企画・開催したもの。開会式で挨拶に立った宮島部長は、日常生活に欠かすことのできない社会インフラの整備や維持管理、災害対応などを例に、建設業が地域と密接に関わっている産業であることを紹介し、「土木のことをもっと知ってもらいたい」と話した。

 出前授業では、噂の土木応援チーム・デミーとマツのマツ(松永昭吾工学博士)を講師に招き、建設業や災害について説明。災害はなぜ起こるのかを生徒と考え、例えば断層の状況から過去の地震の発生時期を読み取ることができることなどを解説し、「原因を追及することで、人の命を守ることができるようになる」と説いた。

 また、自身が海外で取り組んだプロジェクトを紹介し、海外でも日本の高度な土木技術が活躍していることを説明。土木は、人々に安心・安全に暮らしてもらいたいといった「やさしさをカタチにする仕事」であり、持続可能な社会の構築に向けた一翼を担っていることを強調し、「興味があれば将来は建設業で働いて」と呼び掛けた。

 同じく講師を務めた国土交通省九州地方整備局宮崎河川国道事務所の若手職員は、国土交通省の仕事の内容や道路ができるまでのプロセス、24年度中に全線が開通する都城志布志道路の進捗状況と開通効果、橋梁の架設工法、生産性の向上を目的としたi-Constructionや最新のICT技術などを紹介した。

 現場見学会は、株式会社緒方組(小林市)が施工する道路改良工事の現場で開催。現場代理人の説明を聞きながら、ICT登載のブルドーザーが自動でブレードを制御しながら、整地を行う様子を見学した。盛土構造に関する説明やバックホウの操縦体験、現場で使用する建機の紹介とインスタントカメラによる記念撮影も行った。

 見学会後には、隣接する大淀川橋を途中まで歩いて渡り、橋梁上でドローンによる記念撮影を行った。参加した生徒は、「今まで土木のことは分からなかったけど、土木のことを知ることができて良かった」「ICTで自動で機械を操っていて凄いと思った」と感想を述べるとともに、「将来は建設業で働いてみたい」と笑顔で話した。