▲写真は講師を務めた川浦理事、出前講座、現場見学会の模様
一般社団法人宮崎県建設業協会は1月19日、宮崎日大高等学校の理系進学クラス2年生41人を対象とした出前講座と現場見学会を開催した。建設業が果たす役割や魅力・やりがいを出前講座で伝えたほか、2027年開催の国スポ・障スポで使用される新宮崎県プールの建設現場等を訪ね、工事の進め方や最新技術を紹介した。
宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図るなどを目的に、若年者入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内高校に通う生徒を対象とした出前講座や現場見学会のほか、就業体験(実施主体は各地区協会)に積極的に取り組んでいる。
出前講座では、講師を務めた同協会の川浦幸治理事(龍南建設株式会社)が、地域の安全・安心や人々の快適な暮らしを支える建設業の役割を説明。建設ビジネスの仕組みや土木と建築の違い、地方ゼネコンの役割や取り組み、現場で必要となる資格や免許、ICTをはじめとした現場に欠かせない最新技術などを紹介した。
このほか、東九州自動車道の橋梁下部工の現場で活用した技術や施工時の様子を映像で紹介し、業務の流れや施工計画を説明しながら、完成までの工程を分かりやすく解説した。川浦理事は、建設業を取り巻く環境が大きく変化していることに触れ、建設業の魅力を強調し、建設業界への入職のきっかけとなるよう期待を込めた。
現場見学会は、宮崎市錦町の新宮崎県プール整備事業と、宮崎市古城の県道宮崎西環状線古城工区(仮称)古城二号橋下部工(P4)工事の2現場で行われた。
このうち、鹿島建設らの特定建設工事共同企業体が施工するプール整備事業では、現場事務所の小田原幸次郎副所長が設計から完成までの具体的な工事の流れや現在の施工状況を紹介。現場に、多くのインフラ関係企業や関係者が携わっていることに言及し、それぞれが支え合って、建設現場が成り立っていることなどを説明した。
その後、施工中の施設の内部を見学しながら、担当者が施工内容を解説。メインプールの完成モデルをVで紹介し、生徒たちとイメージを共有するなどしていた。同校の担当教諭は、「これから進学が決まっていく生徒たちが多い中、良い経験ができたのではないか。生徒たちが進むべき道の一つとなってもらえれば」と話した。