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石綿則・大防法改正のポイント学ぶ 日塗装と宮崎市塗装協

      

▲写真は挨拶する平原会長、大会の模様

 一般社団法人日本塗装工業会宮崎県支部(堂地隆一支部長)と宮崎市塗装業協会(平原勝利会長)は、9月27日に宮崎市内で2023年度の「安全衛生大会」を開催した。県内各地から多数の会員が参加。塗装工事に密接に関わる改正石綿障害予防規則等のポイントを学ぶとともに、安全・安心な職場づくりに邁進することを誓った。

 開会挨拶で宮崎市塗装業協会の平原会長は、今大会の安全講話のテーマが、建築物等の解体や改修工事等における石綿の飛散防止対策の強化や、これに関わる労働者等の健康障害予防対策を推進するための法改正、公共工事に於ける共通仕様書の改定であることを説明。講話で学んだことを、今後の業務に活かしてもらうよう呼び掛けた。

 安全講話では、好川産業株式会社の津野誠司執行役員マーケティング部長が「石綿則・大防法の主な改正内容と対策」をテーマに講演。工事開始前に於ける事前調査や調査・分析者の要件、仕上塗材に於ける石綿の含有状況、負圧隔離及び負圧を不要とする隔離で必要となる措置、費用や工期といった発注者の配慮について解説した。

 また、具体的な塗膜除去の事例として、ウォータージェットや集塵式サンダー、剥離剤をそれぞれ使用し、安全に塗膜を除去する方法を動画で解説。最新のレーザーケレン工法やモイスチュアブラスト工法も紹介した。質疑応答では、湿式で作業を行った際の水処理や、民間工事での事前調査の費用負担等について質問が寄せられた。

 安全講話の第2部では、日塗装宮崎県支部の吉川慎一郎技術委員長が、公共建築工事標準仕様書(建築工事編・2022年版)に関して、塗装工事や左官工事に於ける改定内容のポイントを具体的に解説。その後、石綿除去工事を多数手掛ける谷口真樹氏も登壇し、吉川氏の質問に応じる形で、石綿除去工事の実情などを紹介した。

 安全講話後には、日塗装宮崎県支部の堂地支部長が挨拶。安全作業や相次ぐ法改正への対応が求められる塗装業界に於いて、実務に直結する貴重な講演内容に感謝の意を示すとともに、今大会が各事業所や現場に於ける安全衛生活動の着実な実践、会員企業の飛躍的な事業展開に繋がることに期待を込め、挨拶を締めくくった。

 参加者を代表して安全宣言を行った株式会社和藤塗装の工藤龍馬さんは、「各社の職域での安全を守るため、一致団結して、労働安全衛生意識の啓蒙、安全作業の追求を実践し、明るい家庭・明るい職場を築くよう日々努力する」と誓いの言葉を述べた。