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テニスコート改修、設計・施工一括で発注 宮崎県

▲改修イメージ図

 宮崎県は、宮崎県総合運動公園のテニスコート改修に係る事業計画やスケジュールを明らかにした。現在のサーフェス(砂入り人工芝コート)24面をハードコートに全面改修するとともに、うち6面を屋根付きのインドアコートとして整備する。これらの整備に係る設計・施工を一括して、プロポーザル方式で発注する見通し。公告は10月~11月を予定する。

 9月21日~25日に開いた県議会9月定例会の総務政策常任委員会で、事業の目的や事業の概要、改修イメージ図=別図参照=、事業スケジュールを説明した。

 総合運動公園(宮崎市熊野)のテニスコートは、2027年に本県で開催される国民スポーツ大会でテニス競技の会場となっているが、現在のサーフェスは、大会前に耐用年数が到来することから、施設の改修を実施する必要がある。

 改修に向けて県は、施設の利用状況や県内の公営テニスコートの整備状況、建設・維持管理コスト等に関する調査を実施。県内に公営のハードコートがないこと、指導者及び競技志向者等の要望を踏まえ、ハードコートに全面改修する方針を決定した。

 さらに、国際水準のスポーツ聖地としてのブランド力を高め、「スポーツランドみやざき」の更なる推進を図るため、国民スポーツ大会に向けた施設整備のみならず、国際大会や全国規模の大会、合宿拠点として活用可能な施設への改修を図る。

 具体的には、全てのサーフェス(24面)をハードコート化するとともに、このうち6面を屋根付・照明付のインドアコートとして整備。さらに、インドアコート以外の12面の照明塔を改修し、国際水準の照明設備(1200ルクス以上)を整備する。

 概算事業費は、屋外コート(設計・サーフェス改修等)が約6億円、インドアコート(設計・擁壁解体・屋根設置等)が約14億円、照明設備(設計・設置工事等)が約3億円。このほか、諸室や更衣室、シャワー・トイレ等の機能充実を図るため、24年度当初予算に3億円を計上し、管理棟の再整備も実施する。

 施設の整備にあたっては、全コートの改修工事と屋根工事を設計・施工一括方式で発注する方針。事業者の選定はプロポーザル方式で行い、10月~11月に公告する。12月に開く選定委員会で契約候補者を特定し、24年1月に仮契約、同年3月に契約を締結する。施設の基本・実施設計と建設工事は24~25年度を予定する。

 改修後には、日本テニス協会が日本オリンピック委員会(JOC)に対して、競技別強化センターとして認定申請を行う予定。施設の改修により、国際水準のテニスコート利用やトップ選手の大会観戦等による競技力の向上、日本テニス協会等と連携した国際・全国規模の大会、合宿等の誘致による観光振興といった効果を期待する。