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労働時間削減へ先行管理 電業協会が経営セミナー

      

▲写真は挨拶する牛島会長、講師の宮脇氏、セミナーの模様

 一般社団法人宮崎県電業協会(牛島宏会長)は9月12日、宮崎市内で2023年度の経営セミナーを開催した。セミナーのテーマは「2024年労働時間上限規制でも安心できる経営を目指して」。県内各地から会員企業の経営者や幹部職員ら33人が参加し、目前に迫る時間外労働時間の上限規制に備え、実践可能な取り組みなどを学んだ。

 開会挨拶で牛島会長は、来年4月から建設業にも適用される時間外労働の上限規制に対する企業の在り方について言及。若手とベテランでは、労働時間に対する考え方が異なることなどを踏まえ、「働き手の様々な思いを考えて、行動に移していくことが大切」として、経営者側の意識を改善する必要性を強調した。

 セミナーでは、株式会社建設経営サービスの宮脇貴代之氏が講演。労働時間の短縮と収益の改善に向けたコスト管理等について説明した。

 講演の中で宮脇氏は、労働時間と工事コストは密接な関係にあるとして、労働時間の削減を実現するためには、生産性を確認し、作業の段取りや翌日業務の計画立てといった先行管理が重要と指摘した。

 また、工事コスト管理の重要性や実行予算管理・原価計算・工程管理の関係性、コスト意識を持たせる出来高管理、コスト管理の事例など、経営環境の改善案を提示。その上で、「経営と現場が安心できるコスト管理の仕組みをつくることが経営者の使命」と説いた。