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被災者の冥福祈る、椎葉村内で献花式 日向建協青年部

      

▲写真は挨拶する甲斐部長、献花式の模様

 2020年9月に椎葉村内で大規模な土砂崩れが発生し、株式会社相生組の事務所や隣接する家屋等が被災して4人が行方不明になった現場で、事故から3年が経過する6日に献花式が行われた。式では、日向地区建設業協会の青年部員や関係者が黙祷を捧げたのち、青年部員の代表による献花や焼香を行って被災者の冥福を祈った。

 台風10号が本県に最接近した6日20時頃、椎葉村下福良では長さ約200m、幅20~40mにわたって大規模な土砂崩れが発生。、同社の事務所や家屋等が土砂に飲み込まれ、社長の妻・相生勝子さんと息子で専務の泰孝さん、ベトナム人技能実習生のチャン・コン・ロンさんとグエン・ヒュー・トアンさんが行方不明になった。

 献花式で相生組の相生秀樹社長は、多くの青年部員の参列に感謝の意を示し、「建設業を担う若い方々に来ていただき、泰孝も喜んでいると思う」と述べた。一方で、泰孝さんが取り組んでいた施工性向上について、今でも青年部で活動を継続していることに触れ、「全県、全国に広がっていくよう活動を続けてもらいたい」と述べた。

 青年部の甲斐宣人部長は、「泰孝君は普段から建設業の未来を考えていた。泰孝君の思いを引き継ぎ、施工性向上委員会を立ち上げ、施工性の向上や担い手不足の解消、建設業の地位向上に取り組んでいる。新たに3者でブラッシュアップ会議に取り組んでおり、より良い現場、やりがいのある現場づくりを目指している」とした。

 こうした取り組みを踏まえ、「地域の守り手として、これからも頑張っていかなければならない。これからもずっと見守っていてほしい」と述べた。