宮崎県とＮＰＯ法人大淀川流域ネットワークが運営する宮崎県自然豊かな水辺の工法研究会は、８月２８日に県南会場（宮崎市）、２９日に県北会場（日向市）で２０２３年度第２回研修会を開催する。８月１４日まで受講申し込みを受け付けるが、定員を超える申し込みがあった場合は、先着順で受講人数を制限する。
研修会は、河川や砂防に関係する行政及び企業の技術者が対象。多自然川づくりに関する全国トップクラスの研究者などを講師に招き、河川の水辺環境に関する知見や技術を習得する機会を提供するとともに、全国的な施策である多自然川づくりの理念やこれを地域に適用するための具体的な方法などを実践的に学ぶ。
今回の研修では、宮崎県都城土木事務所の小牧利一氏が「有水川における河道掘削の工夫」をテーマに講演。掘削後の河床変化をモニタリングしながら、小規模な水制工を設置したことにより、護岸の保護や多様な水際創出へ繋がった工夫を紹介する。
同じく、宮崎県串間土木事務所の山田凌央氏は、「自然環境に配慮した福島川の河道掘削」をテーマに講演。緩傾斜掘削とすることで河道の二極化を解消し、陸域と水域の連続性の確保を図るとともに、多様な水生生物の生息域を創出した事例を紹介する。
また、宮崎県宮崎土木事務所の杉本尚輝氏は、「井倉川における多自然川づくりに配慮した河道掘削」をテーマに、施工区間の特徴等を踏まえ、多自然川づくりに配慮し、再堆積を防止する河道掘削の取り組みを紹介する。
このほか、信州大学の東城幸治教授は、「生物多様性ホットスポット」の可視化による水系内の重要流域の評価」をテーマに、効率的な河川管理や土木施工の観点に於いても重要となる「生物多様性ホットスポット」の可視化について解説する。
開催日程と定員は、県南会場が８月２８日に宮崎市民文化ホール大ホール（定員４００人）、県北会場が８月２９日に日向市中央公民館ホール（定員２３０人）。時間はいずれも１３時から１６時３０分まで。税込の受講料は一人あたり３２００円。
受講希望者は、各会場の専用フォームに必要事項を入力して送信し、受講料金を指定講座に振り込む。入金確認後、受講申込受付証を電子メールで返送する。申込後に業務の都合等で受講できなくなった場合は、受講者の変更を認める。
研修会は、一般社団法人全国土木施工管理技士連合会のＣＰＤＳ認定講習、一般社団法人建設コンサルタンツ協会のＣＰＤ認定プログラムに申請する。初めて受講する者は、研修会当日に受講者カードを作成するため、写真１枚と顔写真付きの身分証明書を持参する。前回までに受講カードを提出した者は、当日受付で受講カードを配布する。
研修会の詳細はホームページ（https://www.oyodo-river.org/）で確認できる。問い合わせ及び申し込み先は、宮崎県自然豊かな水辺の工法研究会（ＮＰＯ法人大淀川流域ネットワーク事務局内、〒８８０－００１３宮崎市松橋１丁目３６小松排水機場内、電話０９８５－７８－２６５５、メールmizube@oyodo-river.org）。