▲写真は挨拶する髙橋会長、河野知事、大会の模様
東九州自動車道建設促進日南・串間・志布志地区協議会(髙橋透会長=日南市長)は、8月19日に串間市内で総決起大会を開催した。4年ぶりに開かれた大会には、国土交通省九州地方整備局や宮崎・鹿児島両県の関係者、各市の市民ら多数が参加。「全線開通へ向けて頑張ろう!」と全員で唱和し、早期の開通実現へ気勢を上げた。
大会は、地元太鼓グループの演奏で開幕。東九州道をテーマに基調講演を行った九州地方整備局の森戸義貴局長は、日南・串間・志布志の各区間の整備状況等を説明した。意見発表では、日南市、串間市、志布志市の高校生3人が登壇し、高速道路が医療や防災、観光の面から地域に寄与することを訴え、早期の全線開通を切に願った。
主催者挨拶で髙橋会長は、長年にわたる努力の積み重ねにより、今年3月に清武南IC~日南北郷IC間が開通した一方、全線開通に向けて「まだまだ道のりは長い」と指摘。全線の早期開通に向けて、関係機関とも連携しながら予算の確保に努めていくとともに、ゆるぎない結束のもと、地方の声を中央に届けていく考えを示した。
招かれた多数の来賓を代表して、宮崎県の河野俊嗣知事、鹿児島県の塩田康一知事(代読=藤本徳昭副知事)、森山裕衆議院議員、古川禎久衆議院議員、松下新平参議院議員、長峯誠参院議員が挨拶。河野知事は、先に行われた高校生の意見発表を踏まえ、「大人の責任として、しっかりと取り組まなければいけない」と意気込みを語った。
大会では参加者の総意として決議を採択。「未事業化区間の早期事業化」「事業中区間への予算の重点配分や開通目標の明示」「南海トラフ巨大地震の発生が予想される中、国の責任で高速道路ネットワークの早期完成を推進する」ことを求めていくことを確認。
また、「地域の安全・安心、地方創生を実現し、経済に好循環をもらたすストック効果を早期に発現させるため、次年度道路関係予算で要求額を満額確保する」「5か年加速化対策に必要な予算・財源を例年以上の規模で確保するとともに、対策期間完了後も国土強靱化に必要な予算を別枠で確保する」ことも求めていくとした。
東九州道に関しては、全長436㎞のうちこれまでに約9割が供用済。現在は2019年度に事業化された「日南東郷~南郷間」や「奈留~志布志間」の整備が進められているが、「南郷~奈留間」に関しては未だ事業化の目処さえ立っていない状況にある。