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技術向上へ取り組み、緑化啓発も 宮崎県造園緑地協会

      

▲写真は挨拶する松浦会長、総会、表彰式の模様

 一般社団法人宮崎県造園緑地協会(松浦龍次郎会長)は6月30日、宮崎市内で2023年度「第48回通常総会」を開催した。総会には県内各地から多数の会員が出席。22年度事業報告及び収支決算、23年度事業計画案及び収支予算案、表彰規定改定の各議案について慎重に審議を行い、いずれの議案も原案どおり承認した。

 挨拶で松浦会長は、約3年にわたるコロナ禍を経て「公園や都市緑化、自然環境に対する社会的ニーズは高く、我々が社会に提供する造園や緑の価値は以前より高まった」と指摘。また、WBCキャンプやG7農相会合といったイベントが行われる中で、緑と花でもてなしを表す造園業の役割が大きいことを実感したと話した。

 また、景観形成機構として県内の庭園を観光素材、ツーリズムとする可能性を模索する講演会を開催したことや、関係団体と連携して、サステナブルな造園業の創造に向けた意見交換を行ったこと、県政・国政に対する要望を積極的に行い、一定の成果が確認できたことを報告し、活動に対する会員の理解と協力に感謝の意を示した。

 23年度の事業計画に関しては、緑化啓発事業として、国道の植栽・景観整備や県民緑化推進運動への協力、土木の日・道路愛護デー・河川愛護デーなど公共団体の実施事業への協力、各支部が実施する緑化啓発事業に対する助成を行うともに、景観形成促進機構として緑化啓発事業や研修会・講習会の開催に取り組む。

 このほか、現場の安全管理や施工に必要な資格取得のための研修、高度な造園緑化の知識を得るための先進地の視察研修も実施。公共事業予算の増額確保や優先配分に向けた関係機関への陳情・要望に加え、造園工事や維持管理の安定的な発注を確立するため、市場の情報を収集・分析し、発注者や会員に対して提案・提供する。

■永年勤続従業員を表彰

 総会終了後には、宮崎県県土整備部都市計画課美しい宮崎づくり推進室の松田豪紀室長、一般社団法人日本造園建設業協会宮崎支部の下湯一弘支部長、宮崎県造園技能士会の村岡慎一会長らを来賓に招き、2023年度の表彰式を開催した。

 来賓祝辞で宮崎県県土整備部の原口耕治部長の挨拶を代読した松田室長は、長年にわたる表彰受賞者の尽力に敬意を表し、更なる活躍を期待した。他方、美しい宮崎づくりの柱である都市公園の整備や沿道修景に関する取り組みは、訪れた人達に潤いと安らぎを与えることから、これらの担い手として造園業が果たす役割の重要性に言及した。

 松田室長は、2027年に本県開催を控える国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会や、スポーツランドみやざきを強力に推進する本県にとって、美しい宮崎づくりの取り組みがますます重要になるとして、会員に更なる支援と協力を求めた。

 表彰では、永年勤続従業員表彰を受賞した▽長嶺みどり氏(生目緑地建設)▽佐山浩三氏(宮崎造園)▽杉尾誠氏(前同)▽重信修司氏(都北産業)▽田中大介氏(宮崎造園)▽湯浅宗俊氏(生目緑地建設)▽巣山次男氏(前同)▽奈良光規氏(前同)▽大西広信氏(みやざき公園協会)▽酒井啓丞氏(前同)▽渡部一人(都北産業)―に対して、松浦会長から表彰状と記念品が贈られた。

 受賞者を代表して謝辞を述べた渡部一人氏は、「表彰の栄に浴し、心から御礼申し上げる」「私達が今日まで勤務できたのは、社長をはじめ諸先輩や同僚の温かい励ましと思いやりのたまもの」「今後、健康に留意し、微力ではあるが、会社のため、造園業界のため、そして自分自身のためにも努力していきたい」と意気込みを語った。