宮崎県は、ハードコートに全面改修するひなた宮崎県総合運動公園の庭球場に関して、24面のうち6面を屋根付きのインドアコートとして整備する方針を明らかにした。スポーツランドみやざきの更なる推進に向けて、国際基準の照明設備等や管理棟も整備する。概算事業費は約25億円。2023~25年度に設計及び工事を実施する予定でいる。
総合運動公園のテニスコートは、27年に本県で開催される国民スポーツ大会でテニス競技の会場となっているが、現在のサーフェス(砂入り人工芝コート24面)は、大会前に耐用年数(10年程度)が到来することから、施設の改修を実施する必要がある。
改修に向けて県は、施設の利用状況や県内の公営テニスコートの整備状況、建設・維持管理コスト等に関する調査を実施。県内に公営のハードコートがないこと、指導者及び競技志向者等の要望を踏まえ、ハードコートに全面改修する方針を決定していた。
一方で、国際水準のスポーツ聖地としてのブランド力を高め、「スポーツランドみやざき」の更なる推進を図るため、国民スポーツ大会に向けた施設整備のみならず、国際大会や全国規模の大会、合宿拠点として活用可能な施設への改修も検討。
その結果、全面改修するハードコート24面のうち、6面を屋根付きのインドアコートとして整備するとともに、国際基準の照明設備等の整備、管理棟(諸室、更衣室、シャワー・トイレ等の機能充実)の再整備といった改修の方向性をまとめ、7月19日に行われた県議会総務政策常任委員会で担当者が委員に報告した。
施設改修に係る概算事業費は約25億円を見込み、財源には国の交付金や地方債の活用を検討する。現時点のスケジュールは、23~25年度に施設整備に係る基本設計・実施設計と改修工事を実施。25年度以降、整備が完了した屋外コートから順次供用を開始し、26年度に屋内コートを含めて全ての施設を全面供用する。
改修後には、日本テニス協会が日本オリンピック委員会(JOC)に対して、競技別強化センターとして認定を申請する予定。施設の改修により、国際水準のテニスコート利用やトップ選手の大会観戦等による競技力の向上、日本テニス協会等と連携した国際・全国規模の大会、合宿等の誘致による観光振興といった効果を期待する。