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リスク共有し現場の安全意識向上 マスジュウと協力会

      

▲写真は挨拶する松下会長、増田社長、大会の模様

 株式会社マスジュウ(増田貴大代表取締役)と協力会社で組織するマスジュウ会(松下良会長)は6月28日、宮崎市内で2023年度の安全大会を開催した。4年ぶりの通常開催となった今大会には、同社職員とマスジュウ会の会員が多数参加。更なる安全意識の高揚を図り、無事故・無災害を達成することを固く誓った。

 挨拶で松下会長は、時間外労働の上限規制をはじめとする働き方改革関連法が、来年4月から建設業にも本格適用されることに言及。「最新の技術やICT、DXを活用し、建設現場の生産性向上や作業時間の短縮を進めることで週休2日を確保し、建設業全体で担い手の確保・育成に努めていかなければならない」と述べた。

 また、7月1日から全国安全週間がスタートするにあたり、常に現場では危険であるという意識、不安全行動を取らないという意識を持つ重要性を説き、「ヒヤリと思ったリスクを全員で共有することで、個々だけでなく現場全体の安全意識が向上する」と指摘。熱中症に十分注意し、体調を整えて作業にあたるよう呼び掛けた。

 増田社長は、危険予知活動と声掛けの徹底により、昨年度は重大災害ゼロを達成したことを報告。社員及び会員の真摯な取り組みに感謝の意を示すとともに、建設業に於ける厳しい競争の中で、「事故を起こさないという会社の姿勢が、価格や品質と同レベルで当たり前に求められている」と述べ、安全の重要性を強く訴えた。

 そのうえで、「安全に対する意識を常に高く持つことは、社員、ひいては家族、顧客に対する思いやりでもある」と説明。「思いやりを大切にし、それぞれの現場を丁寧に仕上げていくことが重要であり、これからの競争を生き残る力になる」と述べ、参加者に対して安全な現場づくりに向けた理解と協力を求めた。

 安全表彰では、現場に於ける安全衛生管理の取り組みが顕著だった▽カワムラ▽南九州尾園建設▽實工務店―の3社に、松下会長から表彰状と記念品が贈られた。

 その後、南九州尾園建設の池田康徳安全部次長が、安全パトロールの結果を報告。宮崎市内で施工中の保育園改築工事の現場に於いて、掲示物や立入禁止措置、地足場等の状態が良好であること、十分なリスクアセスメントが講じられていることを紹介し、今後も関係者が一致団結して、安全衛生活動に積極的に取り組んでいくとした。

 安全教育では、足場からの墜落・転落災害の防止や、作業員が遵守しなければならない自己安全義務8箇条に関するDVDを視聴。マスジュウ工務部建築課の黒木基博課長の掛け声に合わせて、全員で「無事故・無災害を目指して頑張ろう!」と唱和した。