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予算確保や制度改善など要望継続 宮崎県港湾漁港建設協会

      

▲写真は挨拶する長谷川会長、総会の模様

 宮崎県港湾漁港建設協会(長谷川明正会長)は5月30日、宮崎市内で2023年度の通常総会を開催した。総会では、22年度事業報告及び収支決算並びに財産目録、23年度事業計画案及び収支予算案などを決定したほか、県北地区の理事退任に伴い、新たに萱野秀三氏(宮前建設)が理事に就任することを承認した。

 挨拶で長谷川会長は、会として要望してきた油津港岸壁の延長整備が決定したことや、国の直轄事業である細島港岸壁の着工式が行われたことを引き合いに、「これらは明るいニュースであり、厳しい状況の中にも希望の光を見いだした」と述べた。

 長谷川会長は、協会が港湾や漁港の整備を通じて地域社会の発展に寄与するとともに、地域の守り手としての役割を担う一方で、業界を取り巻く環境は依然として厳しく、担い手の確保や働き方改革、生産性の向上といった課題が山積していると指摘。

 続けて、「地域を守るためにも、協会の健全な発展が重要であり、会員各社の安定的・持続的な経営環境を求める必要がある」として、関係団体等とも連携し、国や県当局に対して公共事業予算の確保や制度の改善等を引き続き求めていく考えを示した。

 23年度の事業計画では、港湾及び漁港漁場等の建設事業の発展と整備の促進に寄与し、あわせて会員相互の社会的地位の確立と経営の安定を図るため、これに必要な活動を協力に展開することを確認した。技術向上を目的として、講習会等を積極的に開催するとともに、全国会議や九州ブロック会議、研修セミナーに積極的に参加する。

 また、23年度及び24年度の港湾及び漁港漁場等の関係事業の予算確保のほか、現場と整合していない積算の是正等を図るため、関係機関との意見交換及び要望活動を積極的に実施する。港湾及び漁港漁場等の建設工事の施工の合理化に関する資料の収集や調査・研究のほか、現場従事者を対象とした研修も実施するとした。

 総会では、「漁港建設業の健全な発展に向けて全力で取り組んでいく」とする全日本漁港建設協会の岡貞行会長のメッセージを紹介。参議院議員の阿達雅志氏は、「港湾整備の最前線で活躍する皆さんの持続的・安定的な発展が不可欠であり、作業船や人材の投資、働きがいのある事業環境の実現に向けて尽力していく」とメッセージを寄せた。

 このほか、先に行われた日本港湾空港建設協会連合会の総会で上村孝司氏(富岡建設)が会長表彰を受賞したことや、同じく全日本漁港建設協会の総会で松浦建設の川﨑純一氏が会長表彰(優良従業員)を受賞したことが報告された。