小林市は、総合運動公園内に整備する健幸のまちづくり拠点施設の基本設計が完了したことを受けて、配置計画図や平面図をホームページで公開した。計画建物の1階にアリーナや子育て支援センター等を配置し、2階に観覧席やランニングコースを設ける。第2四半期に実施設計及び施工を一括発注する公募型プロポーザルの手続きを開始する。
経年劣化が進む市民体育館やその周辺施設が抱える課題の解消に加え、市民のニーズ調査結果を踏まえ、体育館機能や健康づくり機能、子育て支援機能、避難所機能を備えた拠点施設を総合運動公園内に整備する計画。22年3月に施設整備に係る基本計画をまとめ、このほど、内藤建築事務所に委託した基本設計業務が完了した。
同社は、基本設計の事業者選定プロポーザルで、回遊性と交流を創出する「パークリノベーション」を提案。既存の運動施設・広場と計画建物をつなぐ「健幸プロムナード」を創出し、公園全体が一体となった活気ある人の流れを創るとともに、計画建物と既存施設の相互利用を促進し、利用率の向上や新たな交流機会の創出を図るとしていた。
これを踏まえた計画建物の規模はRC造2階建延べ約6160㎡。施設1階(約4695㎡)の東側にアリーナ等の体育館機能、西側に子育て支援センター等の健康づくり・子育て支援機能を配置し、兼用する多目的室や会議室等は中央に配置する。北側には、これらの機能をつなぐ交流・飲食スペースとして「健幸ストリート」を設ける。
また、施設2階(約1465㎡)には、アリーナの四周に合計832席の観覧席やランニングコースを配置。屋外となる西側部分は、霧島連山を眺めながら軽運動ができるあすぼやテラス(展望テラス)とし、大屋根を設置する。敷地内には242台の一般駐車場のほか、公用車及び職員駐車場、クロスカントリーコースを整備する。
拠点施設の整備に向けて、市は23年度当初予算に事業費の一部として9億9210万円を盛り込んだほか、23~25年度の継続費の総額を約49億円と設定した。事業スケジュールによると、第1四半期に要求水準書(設計・施工の性能水準)の作成等を行い、第2四半期に事業者選定手続き、第3四半期に審査・選定を行う予定でいる。
施設整備に係る実施設計は約10カ月、建設工事は約16カ月を予定。計画が順調に進めば、26年3月の完成を目指している。