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職能を活かした地域貢献活動展開 宮崎県建築士会

      

▲写真は挨拶する松竹会長、総会の模様

 一般社団法人宮崎県建築士会(松竹昭彦会長)は5月27日、日南市内で2023年度の定時総会を開催した。総会では、22年度事業報告及び収支決算と役員の選任案を承認したほか、23年度事業計画及び収支予算を確認。総会後には、公益社団法人日本建築士会連合会の会長表彰と、会員歴25年の表彰式も行われた。

 総会では始めに、日南支部青年部の竹井哲博副支部長が建築士会の「綱領」を朗読。その後、参加者全員で建築士の歌を斉唱した。

 挨拶で松竹会長は、「久々の対面式の総会を嬉しく思う」と述べ、開催地である日南市、隣接する串間市の会員の努力に感謝の意を示した。また、南郷の美しい街並みや景色を楽しみながら、大ヒットアニメの聖地巡礼として、道の駅「なんごう」を訪ねてきたことを報告。「楽しく、充実した総会になることを期待している」と話した。

 議案審議では、22年度事業報告及び収支決算を原案どおり承認。役員の選任案では、西都支部長の満留正浩氏と都城支部長の川崎安彦氏を理事に選任することを決定した。任期は24年度定時総会までの1年間。

 一方、23年度の事業計画では、建築士として日々研鑽を積み、まちづくりや災害への備え、地域の建築資産の保存・利活用に加え、地域の特性やニーズに応じた地域貢献活動を展開する必要性を訴えるとともに、「組織・財務改革」「建築士としての知識や技術の研鑽」「建築士の職能を活かした地域貢献活動」を重点事項に掲げた。

 具体的には、会員の自己研鑽と倫理観の醸成のため、タイムリーな情報提供を行うとともに、継続能力開発(CPD)制度の活用促進、設計業務に携わる者を対象とした定期講習や既存住宅状況調査技術者講習を開催する。多様な関連法の改正や防災・空き家問題といった社会のニーズに応じた研修の開催も企画する

 また、地域の特性を活かすための事業や諸問題を解決するための事業、地域の貴重な建築資産を保全・利活用するための事業、巨大地震を見据えた防災関連事業のほか、地域の気候風土に適応した家づくりや景観まちづくり活動に積極的に関わるとともに、行政や関連団体と連携し、建築士の職能を活かした地域貢献活動を実践する。

 このほか、時代に即した活動を通じて、会員の資質向上を図るとともに、慢性的な会員数の減少に歯止めをかけて、組織の強化を図る。会員の減少に伴い、財務状況が厳しくなってきていることから、組織や事業内容を見直し、効率的で適切な会の運営に努める。

 総会後に行われた表彰式では、日本建築士会連合会の会長賞を受賞した椿達夫氏(日向支部)と岩浦厚信氏(宮崎支部)、会員歴25年表彰を受賞した15人を紹介。このほか、23年4月現在で77歳を迎えた特別会員4人も紹介した。