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山積する課題に会員一丸で対応 宮崎県法面保護協会

      

▲写真は挨拶する河野会長、総会、表彰式の模様

 一般社団法人宮崎県法面保護協会(河野裕介会長)は5月17日、宮崎市内で2023年度「第27回定時総会」を開催した。総会では、22年度事業報告及び収支決算を原案どおり承認。また、法面危険箇所の自主点検や現場の安全パトロール、研修会及び講習会の開催等に取り組むとした23年度事業計画及び収支予算を確認した。

 挨拶で河野会長は、昨年の台風14号で甚大な被害が発生した際、協会員が災害対応にあたったことに言及し、「建設業の果たすべき責務を改めて痛感した」と指摘。担い手不足や従事者の高齢化、資材価格の高騰といった課題が山積する中、会員一丸で課題解決に向けた取り組みを推進する必要性を訴え、活動に対する理解と協力を求めた。

 議長に谷口大海氏を選出して行われた議案審議では、22年度事業報告や収支決算及び監査報告を原案どおり承認し、23年度事業計画及び収支予算を確認した。

 23年度の事業計画に関しては、法面保護工事の社会的使命を深く認識し、本県の特性に応じた法面工法の確立や普及促進に関する事業を展開し、県土の保全や自然との調和のとれた環境創造に寄与することを協会運営の基本方針に掲げた。

 こうした基本方針に基づき、知識及び技術の習得等を目的とした各種研修会や講習会の開催、県が管理する国県道の法面危険箇所の自主点検と調査結果に関する情報提供、労働安全パトロール及び労働安全研修会の実施、関係官庁等に対する陳情・要望・意見交換の実施、会員の加入促進、積極的な社会貢献活動などに取り組む。

■受賞者の努力と功績称える

 定時総会の終了後には、2023年度の協会長表彰式が執り行われた。表彰式では、宮崎県の河野俊嗣知事や部長代理として出席した公共三部の幹部職員、協会の緒嶋雅晃名誉顧問らが見守る中、役員表彰や永年勤続表彰、現場代理人表彰、若手技術者表彰の各受賞者(後述)に対して、河野会長から表彰状と記念品が贈られた。

 挨拶で河野会長は、役員としての協会及び業界の発展、危険を伴う極めて厳しい現場での工夫や高度な技術、安全対策への取り組みなど、長年にわたる受賞者の努力や功績に対して敬意を表するとともに、「今回の受賞を機に、業界の発展や技術の研鑽、後進の育成に尽力してもらいたい」と述べ、更なる活躍に期待を寄せた。

 来賓祝辞で河野知事は、急峻な地形が多数存在する本県に於いて、法面工事の果たす役割が極めて大きく、激甚化・広域化する自然災害への備えとして、更なる強靱化に向けた取り組みが必要であると指摘。様々な課題が山積する中で、「力を合わせて建設産業を守り、安全・安心な宮崎づくりに繋げていきたい」と述べた。

 受賞者を代表して謝辞を述べた黒木俊光氏は、「日頃の研鑽が認められ、このような晴れがましい栄誉をいただいたことは、ひとえに協会員の協力や各社の皆様の熱心な指導と励ましのおかげ」と感謝の意を示し、「法面業界並びに建設業界の発展のため、これからも更なる精進を重ねていく」と力強く意気込みを語った。

 表彰受賞者は次のとおり(敬称略)。
▽役員表彰=黒木俊光(光技術開発)、工藤勝利(工藤興業)
▽永年勤続表彰=福嶋正文(工藤興業)、宮路誠(鴟尾工業)
▽現場代理人表彰=上柳隆行(叶工業)、東山尚興(東興建設)、矢野勇二(光技術開発)、甲斐裕史(吉原建設)
▽若手技術者表彰=椎葉知博(吉原建設)。