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予算確保や制度改善など要望継続 宮崎県舗装協会

      

▲写真は挨拶する河野会長、総会、表彰式の模様

 宮崎県舗装協会(河野孝夫会長)は5月16日、宮崎市内で2023年度の通常総会を開催した。総会では、22年度事業報告及び決算のほか、受注機会の確保や技術研鑽及び資格取得のための研修会等の開催、ボランティア・災害対応活動の実施などを盛り込んだ23年度事業計画案及び予算案を原案どおり承認した。

 総会で挨拶に立った河野会長は、宮崎県が23年度の当初予算で重点施策に掲げる「産業人材の育成・確保」が建設産業における喫緊の課題であり、また「安全・安心な暮らしを実現する道路整備」が建設業の重要な責務であることを強調。

 さらに、災害発生時に最前線で対応にあたる建設業の役割や、少子高齢化に伴う労働力不足を踏まえ、地域の基幹産業として安定経営を図りつつ、若者が県内に就職・定住するための労働環境の改善、安定した所得の確保が必要と訴えた。

 一方で、24年4月から建設業に対しても時間外労働の上限規制が適用されることを踏まえ、受発注者間で密に意見交換を行い、関係機関に対して公共事業予算の確保や入札契約制度等の改善などを強く求めていく考えを示した。

 来賓として招かれた宮崎県県土整備部の原口耕治部長は、県内のインフラ整備や昨年の台風14号に於ける応急復旧に対する会員の尽力に感謝の意を示すとともに、未だ県土の強靱化が道半ばであることを踏まえ、必要予算の確保に努めていく考えを示した。

 また、7期28年にわたって県議会議員を務め、今春に議員を勇退した協会顧問の星原透氏は、社会インフラの整備や維持管理、災害対応といった建設業が果たす役割の重要性を踏まえ、担い手の確保・育成を含めた将来への備えの必要性を訴えた。

 議案審議では、23年度事業計画案及び予算案などを原案どおり承認。23年度の事業計画に関しては、担い手不足や働き方改革の波を受ける厳しい環境下において、舗装協会の存在価値を高め、会員企業の経営安定を図るため、各種事業を展開するとした。

 具体的には、受注機会の確保に向けた関係機関との意見交換や要望活動の実施、技術研鑽及び資格取得のための研修会・講習会の開催、関係機関及び会員相互の連携強化と情報交換・意見交換、地域貢献を目的としたボランティア活動や災害対応活動のほか、協会運営のための各種会議・行事の開催などに取り組むとした。

■優良技術者ら6人を表彰

 総会に先立ち行われた表彰式では、協会規程に基づく会長表彰として、優良技術者表彰を受賞した▽乙守愛一郎氏(坂下組)▽荒竹勲氏(長友組)▽後藤博氏(藤元建設)▽山田博貴氏(前同)―の4人、優良若年技術者表彰を受賞した稲尾健人氏と荒川裕也氏(いずれもダイニチ開発)の2人に表彰状と記念品が贈られた。

 河野会長は、受賞者の積み重ねてきた努力や功績が他の模範であり「協会として誇らしい」と敬意を示したうえで、今後も協会及び業界の発展に尽力してもらいたいと呼び掛けた。協会顧問の上田秀一氏は、多くの経験と高い技術力、若い力をもって、これからも県内の舗装業界を牽引してもらうよう協力を求めた。

 受賞者を代表して謝辞を述べた山田博貴氏は、「受賞は身に余る栄誉であり、ひとえに会社、諸先輩、会員各位の御指導・御協力のたまもの。栄えある受賞を肝に銘じ、更なる英知を結集し、職務遂行のために一層精励する覚悟である。活力に満ちた安全・安心な社会資本の道づくりに邁進していく」と意気込みを語った。