霧島酒造株式会社(江夏順行代表取締役社長、都城市)は、種苗段階におけるサツマイモ基腐病の拡大防止やさつまいもの研究開発を目的とした「甘藷種苗生産施設(仮称)」を、都城市志比田町の敷地に建設する。2023年1月から建設工事に着手しており、計画では今年9月の稼働開始を予定する。
基腐病に限らず、病害発生リスクの少ない健全な苗の育成・供給を行うことや基腐病の抵抗性が高いさつまいも品種の普及推進、さつまいもの安定確保と新たな価値の創出に向けた、品種改良を含めたさつまいもの研究開発を行うために整備するもの。
設置場所は都城市志比田町10877番地(敷地面積1万7565㎡)で、S造2階建延べ1238㎡の管理研究棟のほか、オランダ式高軒高ハウス(育苗ハウス、延床面積8704㎡)を整備する。総工費は約14億円。
江夏社長は、「シラス台地が育んできたさつまいも文化は、守り続けていくべき価値のひとつであり、基腐病に対する対策や支援は、最優先で取り組むべき課題。運命共同体である生産農家と一致団結して、この難局を乗り越えたい」とコメントしている。