宮崎県環境森林部は、建設現場における生産性向上のため、同部が発注する森林整備保全事業の建設工事の一部で「ICT活用工事(受注者希望型)」を試行する。試行にあたり、3月13日付で「森林整備保全事業ICT活用工事試行要領」を制定した。2023年4月1日以降に入札公告または指名通知を行う工事に適用する。
試行対象は、原則として「土工」「舗装工」「法面工」を含む森林整備保全事業の建設工事のうち、現場条件等から施工性を考慮して発注者が指定する工事。入札公告及び特記仕様書に対象工事である旨を記載する。対象外の工事も、受注者から希望があり、受発注者間の協議が整った場合には、対象工事として事後設定できる。
試行では、①3次元起工測量②3次元設計データ作成③ICT建機による施工④3次元出来形管理等の施工管理⑤3次元データの納品ーの各プロセスでICT施工技術を活用することを求める。部分的な活用も認めるが、その場合も②、④、⑤は必須とする。
全てのプロセスでICT施工技術を活用した場合、工事成績評定の創意工夫で2点を加算し、部分活用の場合は1点を加算する。なお、一つのICT活用工事において、土工や舗装工、法面工の複数の工種でICT活用工事を実施した場合も、加点は2点とする。
環境森林部が制定した森林整備保全事業ICT活用工事試行要領、計画書や工事打合簿等の各種様式は、宮崎県のホームページ(トップ>しごと・産業>公共事業・建築・土木>技術基準)で確認できる。森林整備保全事業に係るICT活用工事の各種積算要領は、林野庁のホームページで確認できる。