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長期滞在、非日常施設を提案 祝子川温泉の市場調査

 延岡市は、昨年10月に行った「祝子川温泉美人の湯」に係るサウンディング型市場調査の結果を公表した。2事業者が個別対話に応じ、「長期滞在型のリラックス&ワーキング温泉施設」や「自然と一体化して静かに過ごす非日常施設」を提案した。

 開館から22年が経過する当該施設は、建物及び設備の老朽化が進み、利用者も減少傾向にある。安定的に施設を維持していくためには、民間活力導入等による新たな事業展開の可能性等を把握する必要があることから、サウンディング型市場調査を行った。

 対象施設の場所は北川町川内名10358番地10で、規模は木造一部RC造平屋建、建築面積505㎡。食堂や厨房、休憩室、浴室、露天風呂、脱衣室、トイレ、物産販売コーナー、事務室、玄関、機械室などがあり、現在は指定管理者制度を導入している。

 今回のサウンディング型市場調査では、当該施設を活用した事業展開や運営方法、再生可能エネルギーの活用など設備更新等の維持管理コストの縮減、資金計画や指定管理料の見込み額、地域貢献に対する考え方や取組内容等について提案を求めた。

 施設の活用方法に関しては、「長期滞在型のリラックス&ワーキング温泉施設」や「自然と一体化して静かに過ごす非日常施設」を提案。施設内の空間を活用したサービス提供に関しては、リモートワークのための環境整備やサウナ設備の設置を提案した。

 祝子川温泉に関しては、休憩室のフローリング化など一部リニューアルを行って高付加価値化を図ることや、ユネスコエコパーク拠点施設としての情報発信、延岡市ならではの食材を活用した飲食の提供、薪ボイラーや太陽光発電の導入などを提案。

 一方、森林レクリエーション施設に関しては、上質な快適性・清潔感を盛り込んだコテージ等の改修やキャンプメーカーとのコラボ、延岡ならではのバーベキュー用生鮮品の予約販売、ウッドデッキやテラスを開放しての食事の提供などを提案した。

 運営方法に関しては、両施設ともに指定管理者制度が妥当としたうえで、原則として年中無休とすることや、更なるサービスの充実、利用者の増加対策が必要とした。

 市は、今回の調査結果を踏まえ、施設のリニューアルや事業者提案型による指定管理者の公募、施設機能の抜本的な見直しを含めた整理・検討を行うとしている。調査結果は、延岡市のホームページで確認できる。